マクラーレンのランド・ノリスが圧巻の走りでF1オーストリアGPのポールポジションを獲得。レッドブル・リンクで行われた予選Q3では、2番手のシャルル・ルクレールにコンマ5秒の大差をつけ、今季3度目のポールを手にした。予選後にはトップ3ドライバーがパルクフェルメでのインタビューに応じ、その後の記者会見ではマクラーレンの強さの理由や、フェラーリとレッドブルの現状、そしてシーズン後半に向けた展望が語られた。
パルクフェルメインタビュー(インタビュアー:デビッド・クルサード)Q:ランド・ノリス、非常に接戦が予想されるこのサーキットで、圧巻のラップでした。どのようにあのタイムを出したのでしょう?ランド・ノリス:すごくいいラップだったのは確かだね。少しずつ積み重ねていった感じで、Q3の1回目の走行も良かったけど、あと少し詰められる場所があるのも分かってた。それをそのまま実行できたんだ。やろうと思ってたことがその通りに決まると、だいたいすごくいい結果になるんだよ。だから、今日はとても満足してる。今のところいい週末になってるし、この流れを続けられたらいいね。Q:FP1に出られなかったにもかかわらず、それ以降は常にトップ。あなた自身より僕のほうが興奮してる気がするよ。今週末は何か新たな集中力を持って臨んでる?ノリス:どうだろうね、もちろんすごくうれしいよ。でもシーズンは長いからね。特に予選で苦戦してきた分、今日みたいなラップを決められたのは自分としても嬉しかった。この週末ずっといいパフォーマンスができてるし、自信にもなる。でも明日は長いレースがあるし、これを何度も自分に証明していきたい。これがその始まりであってほしいね。Q:素晴らしいラップだった。おめでとう!ノリス:ありがとう!みんなありがとう!Q:シャルル、カナダでは平均的な予選結果だったけど、今日はフロントロウ、2番手だ。満足している?シャルル・ルクレール:とても満足してるよ。最後にフロントロウからスタートしたのはモナコだったと思うし、シーズンを通して厳しい展開が続いてた。でもチームはずっとプッシュし続けてくれた。今週末は新しいパーツを投入して、それが明らかに差を生んでくれた。特に今回は全体が接戦だったからね。ラップには満足してるし、週末としてもいいスタートが切れた。僕たちは普段、レースでのほうがクルマが強いから、マクラーレンにもっとプレッシャーをかけられるように頑張りたい。Q:ランドとの差がコンマ5秒。どんなラップだったと思う?ルクレール:まだ彼のラップは見てないけど、きっと信じられないくらい素晴らしいラップだったと思う。僕たちのクルマでは今のところそこまで出せないけど、もちろん彼の仕事は称賛されるべきだ。明日は何とか彼にプレッシャーをかけていくよ。Q:オスカー、感情をあまり表に出さない君だけど、クルマを降りたとき少し落胆しているように見えた。何があった?オスカー・ピアストリ:問題はそのラップをスタートすらできなかったことだよ。最後のコーナーでガスリーがスピンして、2回目のアタックを始められなかった。ランドは今週末ずっと速かったから、ポールを獲るのは簡単じゃなかったけど、前列には並べたと思う。チャンスがなかったのは残念だけど、3番手スタートからまだいいレースはできるはず。そういう日もあるよ。Q:このサーキットはDRSが効くから、まだまだチャンスはあるね。ピアストリ:もちろん。マシンのペースは今週ずっと良かった。フェラーリも意外と良かったけど、まだ僕たちにもチャンスがある。3位で終わるつもりはないよ。記者会見Q:Q3の1回目でトップタイムを出しましたが、最後のラップは少しリラックスして挑めましたか?ランド・ノリス:いや、全然そんなことはなかったよ。フェラーリやシャルルはすぐ後ろにいたしね。予選を通して他のマシンとのギャップは予想以上に大きかったけど、FP3ではそれほどでもなかったし、予選に入ってから僕たちは一段上のペースがあったんだと思う。ただ、左隣にいる彼(ピアストリ)も速いからね。Q3では彼も強いラップを決めてくると分かってたから、プレッシャーは常にあったし、改善できるポイントもあった。ターン1、3、4を確実に決めて、高速区間で少しずつプッシュを増やしたんだ。Q:ここ数戦は予選で苦戦していましたが、今回のポールはどれほど満足感がありますか?ノリス:とても満足してる。でも大事なのは一貫性だからね。誰だって1戦だけヒーローになることはできる。これは進歩の証だし、今日の仕事には満足してる。でもこれで過去のことが帳消しになるわけじゃない。今日はやるべきことをやった、それが重要だった。だから満足してるし、必要なときにきちんとまとめられたことがうれしいよ。Q:フリー走行から速さを見せていましたが、決勝に向けてどれだけ自信がありますか?ノリス:かなり自信あるよ。まずは最高のポジションからスタートできる。FP2の最初の周回から速かったし、競争力はある。自分自身もマシンに対して快適さと自信を持ってる。それに今週末、今シーズン初めての本格的なアップグレードを投入したんだ。長く待っていたパーツだったし、今日の内容を見る限り、それが正しい方向に進んでいることは間違いない。特にここは実質8つのコーナーしかないサーキットだけど、効果が出ている。明日もいいレースができると信じてるよ。でも長いレースだし、何が起きるか分からないからね。Q:シャルル、素晴らしい走りでした。フロントロウ獲得ですが、今回の結果はあなたにとってどのような意味を持ちますか?シャルル・ルクレール:うれしいよ。今年はこれまで予選ではあまり強くなかったけど、レースでは結構いいパフォーマンスができてた。だから今回はフロントロウからスタートできるというだけでも、前にいるドライバーとの距離が少し縮まるし、いいことだね。もちろん、ランドのラップは特別なものだったはずだから、まだそこに届くには至っていないけど。とはいえ、僕たちは日曜のほうがペースがいい傾向があるから、それが希望につながると思ってる。Q:今回アップグレードを導入しましたが、1周のパフォーマンスにどのような違いをもたらしましたか?ルクレール:ランドを除けばP2につけられたわけだから、かなりの効果があったと言えると思うよ。このサーキットはギャップが非常に小さいからね。明らかに前進は感じられた。ただ、これは1つのトラックだけで判断すべきじゃない。他の特性を持つサーキットでも見極めていく必要がある。でも、今回期待していた数...