今シーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)の予選で、Audi R18は無敵の強さを見せつけている。今回の富士戦で、アウディは今シーズン5回目のポールポジションを獲得した。ポールポジションを獲得したルーカス・ディ・グラッシ / ロイック・デュバル / オリバー・ジャービス組が、日曜日11:00からの決勝レースで、トップからスタートする。8号車がポールポジションからスタートするのは、メキシコ戦に続いて2度目だが、今回はわずか0.025秒という僅差で2番手を抑えた。
7号車は、8号車よりも難しい状況の中で予選を闘っていた。アンドレ・ロッテラーとブノワ・トレルイエは、ポールポジションの8号車とわずか0.286秒差の5番手タイムを記録した。Dr. ヴォルフガング・ウルリッヒ (アウディモータースポーツ代表)「ポールポジションのタイムが向上し、わずかの差に多くのマシンがひしめく、本当に激しい争いの予選となりました。ポールポジションを獲得したAudi R18の実力が、いかに素晴らしいものであるかをご覧に入れられたとも考えています。一方、レースは6時間の長丁場ですので、どんなことが待ち受けているかは分かりません。予選の様に、スリリングでいながら我々が勝利出来ると良いと思っています」ステファン ドライヤー (Audi Sport LMPプログラム代表)「ロイック・デュバルとルーカス・ディ・グラッシの両名が素晴らしい走りをしてくれたおかげで、8号車はポールポジションの栄誉を獲得しました。明日の決勝でも、彼らが大いに活躍してくれることを期待しています」ルーカス・ディ・グラッシ「アタック開始時点ではタイヤの状態が完璧だったのですが、アタック1周目にトラフィックに引っかかってしまいました。しかし、その後のアタック時でもタイヤの状態が保たれていたことに感謝しています」ロイック・デュバル「予選が始まった時点で、今回は並外れた接戦になるなと予感しました。ルーカスは、トラフィックに巻き込まれるという不運に見舞われてしまいましたが、私がアタックした時にはその心配は無くなっていました。今回のポールポジションは、私たちドライバーだけでなく、メカニック、エンジニアなどチーム全員が全力で為し得た素晴らしいパフォーマンスによって得られたものだと思っています」アンドレ・ロッテラー「特に大きな問題があったワケではありません。車両はまったくトラブルなく走行していました。しかし、8号車と同等のタイムを叩き出せませんでした」とコメントし、トレルイエは不満そうに「2度も他のマシンに行く手を阻まれ、予選への集中力が途絶えてしまった。再び集中してアタックしたものの、ターン15で少しだけベストラインを外してしまった。それが、これ以上のタイムを出せなかった理由です」