ジョナサン・ウィートリーが、アウディF1離脱直前の中国GP週末に、2026年型パワーユニットの課題についてマッティア・ビノットと「長い会話」を交わしていたことを明かした。アウディはすでに、ウィートリーの即時離脱と、ビノットがチーム代表職を引き継ぐ新体制を発表している。ウィートリーは、エイドリアン・ニューウェイの有力な後任候補としてアストンマーティン移籍が見込まれており、その動向にも注目が集まっている。
一方で、アウディF1の2026年シーズン序盤には、速さの片りんを見せながらも、信頼性やドライバビリティの弱点が浮き彫りになっていた。アウディF1離脱直前にPUの課題を認めるアウディは先週金曜日、元レッドブルのスポーティングディレクターであるジョナサン・ウィートリーが、即時にチームを離れたと発表した。この正式発表は、ウィートリーがアストンマーティンの新たな常設チーム代表候補として、エイドリアン・ニューウェイの第一候補に浮上したと報じられてから48時間以内の出来事だった。元フェラーリ代表で、2024年からアウディF1プロジェクトを率いてきたマッティア・ビノットは、スイス・ヒンウィル拠点のチームで代表職を引き継いだ。なお、新たな経営体制の詳細は後日あらためて定義されるとしている。在任期間はわずか24レースだったが、ウィートリーはヒンウィルで確かな足跡を残した。2025年イギリスGPでは、ニコ・ヒュルケンベルグの3位表彰台によってザウバー時代から数えて2012年以来の表彰台をもたらし、さらに2026年に向けたアウディ変革も主導してきた。2026年の開幕2戦でアウディは、オーストラリアでガブリエル・ボルトレトがQ3進出とポイント獲得を果たすなど、一定の成果を見せた。ただその一方で、メルボルンではヒュルケンベルグ、中国ではボルトレトがそれぞれスタートできず、2台そろって決勝グリッドに並べない状況が続いている。「ビノットと長く話した」 開発サイクルでPUが重点項目に離脱が正式発表される5日前、中国GP後に行われた自身最後の週末で、ウィートリーはアウディのF1エンジンが、2026年最初の2戦を経て「重点項目」になっていると認めた。現時点でアウディのパワーユニットがグリッド最上位勢にどこまで近づいているのかと問われると、ウィートリーは次のように語った。「今週末には、もっと多くの情報が得られるはずだ」「私が言えるのは、この件についてマッティアと長い会話をしたということだ。我々が行ってきた分析についてね」「この件について、公の場で何を言うかには慎重になっている」「次の開発サイクルで我々が重点的に取り組む領域のひとつがPUだ。その点では、まだやれる仕事があると考えている」この発言からも、アウディ陣営がパワーユニットを競争力向上の中核テーマとして捉えていることがうかがえる。中国GPで露呈したドライバビリティの弱ささらにウィートリーは、アウディ製パワーユニットの課題としてドライバビリティにも言及した。中国GPでは、ヒュルケンベルグが接近戦のなかで不利を強いられたという。ウィートリーは次のように説明している。「ここは多くの面で我々の弱点をさらけ出したサーキットだったと思う」「ここで興味深かったことのひとつは、レース状況においてドライバビリティがどれほど重要かということだ」「こうしたドライバビリティの問題を克服することは、依然として我々にとって課題だ。なぜなら基本的に、ニコにはターン6だったと思うが、そこから挽回するのが難しい状況がいくつかあったからだ。エンジンを本来の作動ウインドウに戻さなければならないからね」反応の鈍さや、要求された場面で即座にパワーを引き出しきれない性質が、接近戦での弱点として表面化した形だ。PUデプロイメントの核心には踏み込まずアウディのドライバビリティ不足が、パワーユニットのデプロイメント特性に起因するのかと問われると、ウィートリーはそれ以上の技術的な踏み込みを避け、ビノットの専門領域に委ねる姿勢を見せた。「かなりマッティア向きの質問になってきたね。ジョナサン向きではなくて!」そのうえで、問題の本質についてはこう続けた。「ただ、要するにああいう状況でのPUの応答性なんだ。先に仕掛けるのではなく、反応しなければならない時のね」このコメントは、アウディPUが単純な最高出力だけでなく、実戦での扱いやすさや応答性能に課題を残していることを示している。ニューウェイとの再会が現実味ウィートリーとエイドリアン・ニューウェイは、レッドブル時代に長く仕事をともにし、セバスチャン・ベッテルやマックス・フェルスタッペンとともに成功を収めた。両者はともに2024年にレッドブルを離れており、今回、ウィートリーがアストンマーティンでニューウェイの後任候補として浮上したことは、再合流の可能性を強く印象づけるものとなっている。元メカニックでもあるウィートリーは、レッドブルでスポーティングディレクターとして高い評価を受け、特にピットストップ運用の精度で定評があった。実際、ザウバーもウィートリー加入後、この分野で改善を見せていた。ローレンス・ストロールはニューウェイ体制維持を強調一方で、ウィートリーのアウディ離脱が発表された直後、アストンマーティンのローレンス・ストロール会長は、ニューウェイの立場をあらためて強調する声明を出した。ストロールは次のように述べている。「アドリアン・ニューウェイの我々のチームにおける役割をめぐって現在さまざまな憶測が流れているが、この機会に事実関係を明確にしておきたい」「私はエグゼクティブ・チェアマン兼筆頭株主として、アドリアン・ニューウェイが私のパートナーであり、重要な株主であることをあらためて確認したい」「彼はAMRのマネージング・テクニカル・パートナーであり、我々は会社の成功という共通のビジョンに基づく真のパートナーシップを築いている」「我々はここで違ったやり方をしている。そして、他チームで見られるような伝統的なチーム代表職を現在採用していないのは、意図的なものだ」「彼はこのスポーツ史上もっとも成功したエンジニアであり、彼の主たる焦点は戦略面と技術面のリーダーシップにある。そこが彼のもっとも力を発揮する場所だ」「彼は、キャンパスでもトラックサイドでも、事業のあらゆる側面を遂行するための非常に有能なシニアリーダーシップチームに支えられている」「他チームの上級幹部からアストンマーティン・アラムコに加わりたいという打診を我々は定期的に受けているが、我々の方針に従い、噂や憶測についてコメントは...
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