アストンマーティンは2026年F1日本GPで初完走を果たし、これまで最大の課題とされてきた振動問題に一定の改善の目処が立ったことが明らかになった。しかしチームはすでに次の段階へと移行しており、ホンダPU由来の問題だけでなく、シャシーと空力性能、そして重量といった車体側の課題がAMR26の競争力を制限している現実が浮き彫りとなっている。
振動問題は「二次的な課題」へアストンマーティンのマイク・クラックは、これまで最大の問題だった振動について、今後は優先度が下がるとの見方を示した。「振動は今後も取り組む必要はありますが、二次的な問題になると考えています。マイアミまでには前進し、この話題について議論する必要がなくなることを期待しています」これによりチームは、これまで信頼性を優先してきた段階から、パフォーマンス向上へと焦点を移しつつある。クラック「本当の問題は車体側にある」クラックは、現在の課題がパワーユニットだけではないことを明確にした。「我々は高速コーナーで十分な性能を持っていないし、最低重量にも達していない」この発言は、AMR26の弱点がシャシーおよび空力設計に及んでいることを示しており、開発の主軸が車体側へ移行していることを意味する。ニューウェイ体制の次の課題エイドリアン・ニューウェイが主導するAMR26は、振動問題に加え、高速域でのパフォーマンス不足と重量超過という複合的な課題を抱えている。これにより、単純なパワーユニット改善だけでは競争力の向上にはつながらない状況となっている。ホンダも性能改善フェーズへホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長は、日本GPでの完走に安堵を示した。「これほど完走を願ったことはありませんでした。正直、ほっとしています」一方で、振動問題は依然として根本解決には至っておらず、これまでの対策は暫定的なものであったことも明かされた。「これまではバッテリー損傷を防ぐための暫定的な対策でした。今後はシャシー側と連携して根本的な解決に取り組んでいきます」さらにホンダは、エネルギーマネジメントの精度向上などパフォーマンス改善にも着手している。「山を登る段階」に入ったアストンマーティンクラックはチームの現状について、長期的な改善が必要であると強調した。「我々は自滅してはいけない。難しい状況だが、この数カ月のポジティブな側面に集中する必要がある」「これは本来なら当たり前のことだが、今は現実を受け入れ、そこから前に進むしかない」「我々は大きなステップを踏まなければならない。小さな改善ではなく、山を登る必要がある」アストンマーティンは約1カ月のインターバルを活用し、次戦マイアミに向けてシャシーと空力の改善を進める方針だ。
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