アストンマーティンは2026年シーズン開幕から深刻な苦境に陥っている。中国GPでも結果を残せず、ホンダとの新体制は厳しい船出となった。鈴鹿での日本GPを目前に控えるなか、チーム内部からも悲観的な声が相次いでおり、状況の深刻さが浮き彫りになっている。ランス・ストロールは中国GPの週末、無線で怒りを爆発させた。
「これは俺がこれまで乗った中で、人生最悪のクルマだ」さらに鈴鹿に向けた期待を問われると、率直な本音を口にした。「祈るしかない。一緒に祈ってくれ」アストンマーティンは現在、ペース不足に加え信頼性の問題にも苦しんでおり、ホンダとの新時代は困難なスタートとなっている。フェルナンド・アロンソも冷静ながら厳しい見方を示した。「僕はフィジカル面でもドライビング面でも、自分にできる準備を続けていく」「ホンダが課題をしっかり解決してくれれば、前進が見えるはずだ」チーム側も状況を楽観視していない。トラックサイド責任者のマイク・クラックは、即効的な改善は期待できないと強調した。「我々は引き続き全力で取り組むが、現実的でなければならない」「一夜にして奇跡は起きない。重要なのは既存の問題を一つずつ解決していくことだ」日本GPではアップデート投入が予定されているが、その効果についても慎重な姿勢を崩していない。「いくつか新しいパーツを持ち込む予定だ。それがどれほど助けになるか見ていくことになる」こうした競争力の低迷に加え、チーム内部の体制にも不透明感が漂う。エイドリアン・ニューウェイは日常的なマネジメントから距離を置き、より伝統的なチーム代表の招へいが検討されているとされる。RTBFのガエタン・ヴィニュロンは、現状に強い危機感を示す。「アストンマーティンにはディレクターが必要だ」「政治的手腕と統率力を兼ね備えた人物でなければならない。それはニューウェイの強みではない」さらにニューウェイの役割についても言及した。「ニューウェイは天才であり、創造者であり、イノベーターだ」「新しいレギュレーションでは、グレーゾーンを見つけて他が見逃しているものを突く必要がある」「それをできるだけ早く実現しなければならない」本来であれば盛り上がりを見せるはずの鈴鹿でのホンダ凱旋にも、特別リバリーの計画は確認されておらず、例年のような高揚感は見られない。苦境のアストンマーティンにとって、日本GPは転機となるのか。それともさらなる試練となるのか、注目が集まる。