アストンマーティンF1のチームオーナーであるローレンス・ストロールは、米国を拠点とするアンドレッティ・オートスポーツによるザウバーの買収交渉が実を結べば、F1にとって素晴らしい追加になると考えている。現在、アルファロメオF1チームを運営するスイスを拠点とするザウバーは、1978年のF1ワールドチャンピオンであるマリオ・アンドレッティの息子であるマイケル・アンドレッティによる買収交渉が成立に近づいているという憶測が高まっている。
噂では今週末のF1アメリカGPで重要な交渉が行われるとされていたが、アメリカのモータースポーツサイトである RACER.com は、交渉と買収のタイムラインは延期され、今週末には発表は行われないと伝えている。自らもF1チームを買収して参入したカナダの億万長者であるローレンス・ストロールは「アンドレッティは素晴らしい名前だ。私は家族を知っているし、もしそれが本当なら、彼らはスポーツへの素晴らしい追加になると思う」とアンドレッティの噂について Reuters に語った。「前戦のパドックで、そこで何らかの活動があった可能性があると耳にした以外は、その件についてはよく知らない」「彼らは米国でSPACを行い、モータースポーツで何かを購入しようとしていると言われていた思う。私はそれを完全に理解しているし、そのロジックを分かっている」アンドレッティ ファミリーは今年、新規株式公開を通じて2億5000万ドル(約284億円)を調達するために特別目的買収会社(SPAC)を設立した。アメリカは、米国を拠点とするリバティメディアが所有するF1の主要な成長分野であり、2022年にはマイアミで第2のレースが開催される。ファッションでお金を稼いだローレンス・ストロールは、2020年に英国のスポーツカーメーカーであるアストンマーティンの重要な株式を購入し、会長を務めている。ローレンス・ストロールが2018年に購入したシルバーストンベースのF1チームは、現在、アストンマーティンF1としてF1に参戦しており、ストロールは将来にむけて大きな計画を立てている。現在、アストンマーティンF1は、新しいファクトリーと風洞から成る“キャンパス”を建設中であり、3年後に完了する予定のプロジェクトに資金調達のために、今月、ロンドン証券取引所を通じて5年間の個人投資家向け債券を発行した。ローレンス・ストロールは、このオファーは、アストンマーティンF1のファンと従業員が、100の倍数単位の最低1000ポンド(約15万円)の初期サブスクリプションによって財政的に関与するチャンスだと語っている。「これは、施設全体の費用のかなりの額になるだろう」とローレンス・ストロールは述べ、費用見積もりだと約2億2000万ポンド(約345億円)だったと付け加えた。ローレンス・ストロールは、今年導入されたF1の予算上限が、2023年に1億3500万ドル(約153億円)に下がれば、ビジネスを変えるだろうと語る。「誰もが各々が利益を上げることに非常に集中している。そして、F1チームが適切に運営されれば、非常に利益のある会社になるだろう」とローレンス・ストロールは語った。「競争により多くのお金を費やせば、勝つことははるかに簡単になる。それが今ではなくなっている・・・これは、歴史的に少ない労力でより多くのことを成し遂げてきたこのチームのスイートスポットになる」「我々はもっと多くのことが成し遂げられるようになるだろう。我々は予算上限のピークにおり、我々はすぐそこにいる」F1への新規参入者は、スポーツの総収入の将来のシェアの減少を既存の10チームに補償するために、2億ドル(227億円)の料金を支払わなければならないが、既存のチームを引き継ぐ場合にはこれは適用されない。