アストンマーティンF1のチーム代表を務めるオトマー・サフナウアーは、2021年のF1マシンは必須のキャリーオーバールールに準拠してはいるものの、新たに設計されたパーツの数が非常に多いという点で“ほぼ新車”だと語る。今シーズンは、新型コロナウイルスの影響からくるF1チームの経済的負担を軽減するために2020年のシャシーを引き継ぐ必要がある。しかし、レギュレーションによって義務付けられている重要な空力変更により、まったく同じシャシーというわけではない。
フロア面積の変更、リアブレーキダクトのウィングレットの変更、ディフューザーフェンスの縮小は、すべて2021年F1マシンのダウンフォースレベルに影響を与えるが、F1チームはさらなるアップデートは2つの開発トークンを使用して実装する必要がある。トークンによる制限にも関わらず、オトマー・サフナウアーは、アストンマーティンF1は2020年の設計についてかなり広範囲の再考に取り組んだと語る。「通常のような開発の自由度はなかったので、ローレーキのマシンを走らせるという哲学の観点では同じままだ」とオトマー・サフナウアーは Sky Sports F1 に語った。「とは言え、開発の余地はあまりなかったが、FIAは空力的な変更を行い、重要な変更はダウンフォースを取り除き、速度を落とした」「そのため、すべてを再開発する必要があった」「キャリーオーバーカーの多くのパーツを新しくするのが今回が初めてだ。そのため、哲学はキャリーオーバーだが、それでもマシンには多くの新しいパーツがあり、多くの新しい空力開発が行われた。我々にとっては新しいシャシーさえそうだ」「マシンは昨年と類似したものになるが、ほぼ新しい」昨年までレーシング・ポイントを名乗ったチームは、コンストラクターズ選手権のトップ3を目指してマクラーレンと激しい戦いを繰り広げ、ランキング4位でシーズンを終えた。今年、アストンマーティンF1としてチームはランキング3位を目標にしているが、オトマー・サウナウアーはそのポジションはライバルチームも切望していることを承知していると語る。「簡単なことではないと思う。そこには手ごわい競争相手がいる」とオトマー・サフナウアーは語る。「フェラーリは昨年よりも良い結果を出すために冬の間に懸命に働くだろう。マクラーレンは我々が持っているものと同じ新しいパワートレインを手に入れる。彼らは競争力の理由でそうしたと確信している」「そして、何人かドライバーの移籍もあるので、それらすべてがどのように機能するかを見ていくつもりだ。いくつかの違いを生むだろう」「そして、もちろん、FIAは大きなルール変更を行う。彼らは我々がダウンフォースを失うようにフロアの大きな塊を取り除いた。チームがそのダウンフォースをどのように取り戻すかによってパフォーマンスに大きな影響を与える」「したがって、冬の間に変わったことがいくつかある。そして、全員が行った仕事、そして、それが競争力の賭けでどのように展開するかを見るのは本当に興味深いだろう」