アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は、2025年F1第14戦ハンガリーGP決勝を10位でフィニッシュし、キャリア2度目のポイントを獲得。15番グリッドからのスタートながら、驚異的なロングスティントで1ストップ戦略を成立させ、粘りの走りで貴重な1点をチームにもたらした。スタート直後から中団の混戦に巻き込まれたアントネッリは、早い段階で戦略変更を強いられたが、ハードタイヤでの48周を超える耐久走行を完遂。
最終盤には後方から迫る複数台を抑えきり、メルセデスのダブル入賞を支えた。「最後のスティントは本当に長く感じた。まるで終わらないかのようだった」とアントネッリはレース後に振り返った。「ハードタイヤで50周近く走ったけど、毎周ターン1では後ろのマシンを抑えるのに必死だった。グリップでは相手の方が有利だったけど、なんとか守り切れてよかった。1ポイントだけど、自分にとっては大きな意味がある。フリーエアではいいペースも出ていたから、夏休み明けにもっと前からスタートできれば、もっと上を狙えると思う。クルマへの信頼も戻ってきたし、予選は悔しかったけど、ポジティブな気持ちでブダペストを後にできる。」メルセデスのトラックサイドエンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは、アントネッリの粘り強さを称えた。「キミにとって前半はフラストレーションがたまる展開だった。周囲が異なるタイヤコンパウンドだったため、ポジションを上げにくかった。しかし、ハードタイヤでのスティントを伸ばすという判断が奏功し、彼は10位を掴み取った。50周近い走行をほぼノーミスで耐え抜き、ハジャーやハミルトンといったドライバーを抑え続けたのは見事だった。」アントネッリにとっては、自信回復を実感するレースとなった。後半戦では予選パフォーマンスの改善とともに、さらなるポイント獲得に期待がかかる。アンドレア・キミ・アントネッリがハードタイヤで50周近くを走破。粘りの走りで10位フィニッシュを果たし、貴重な1ポイントを獲得した。今回の1ポイント、ここ数戦を考えると大きな意味があるのでは?アンドレア・キミ・アントネッリ: 今回がヨーロッパでの初ポイントだけど、本当にタフなレースだった。そもそも1ストップで行く予定じゃなかったんだけど、ポジション的にそのまま行くことに決めたんだ。ペースはそこそこ良かったし、特に前がクリアなときはタイムも安定していて、少しずつ改善できていたからね。難しい展開ではあったけど、こうして1ポイントを取れたことはすごく嬉しい。この結果で夏休みに入れるのは、ポジティブな材料になりますか?アントネッリ: 間違いなくそうだね。古いサスペンションに戻してからフィーリングが戻ってきたし、ここからまた積み上げていける感覚がある。夏の間はしっかり休んで、トレーニングもして、もっとフィットした状態で、強くなって戻ってきたいと思ってる。
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