アルファタウリ・ホンダF1は、6月24日(水)にイモラ・サーキットに新旧2台のF1マシンを持ち込んで走行機会を最大限に活用し、2020年のF1世界選手権のシーズン開幕にむけて準備を進めた。7月5日のオーストリアでのシーズン開幕に先立ち、アルファタウリ・ホンダF1はかつてサンマリノGPが開催されたイモラ・サーキットで事前テストを実施。ピエール・ガスリーとダニール・クビアトがF1マシンでの走行を行った。
アルファタウリ・ホンダF1は、1日のテストを2つのパートに分割することによって、F1の厳しく制限されたテスト規則を巧みに回避した。ピエール・ガスリーとダニール・クビアトは、午前中にチームの2018年仕様のF1マシンである『トロロッソ・ホンダ STR13』で無制限の走行を実施。その後、午後からはフィルミングデーを利用して2020年F1マシン『アルファタウリ・ホンダ AT01』で規定された走行距離を走った。現行マシンを使用したフィルミングデーは、プロモーションを目的として、ピレリのデモンストレーションタイヤで2日間の100kmの走行に制限されている。アルファタウリ・ホンダF1は、2月にミサノでフィルミングデーを利用してAT01のシェイクダウンを実施し、その1日を消化していた。一方、2年以上前のF1マシンを使用したテストでは無制限の走行が可能となる。メルセデス、フェラーリ、ルノーは2年落ちのマシンでテストを完了することを選んだ。アルファタウリ・ホンダF1は、その2つの許可されたタイプのテストイベントを1日に集約して実施することを決定した。アルファタウリ・ホンダF1のチームメンバーは、このテスト日を利用して、フェルスマスクの着用、可能な限りソーシャルディスタンスのガイドラインの順守など、今シーズンに実施されるF1の厳密な新しい安全プロトコルを実践した。ピエール・ガスリーとダニール・クビアトにとっては、2月にカタロニア・サーキットで実施されたプレシーズンテストが終了して以来のF1マシンでの走行となった。ピエール・ガスリーは、オーストラリアでのシーズン開幕の計画が新型コロナウイルスのパンデミックによって中止になった後、ドバイでトレーニング中にカートでの走行を実施していた。「こんなにも長い間待っていたので、トラックに戻ることができて本当にうれしかった」とピエール・ガスリーは語った。「ドライビングから得る感覚を本当に恋しく思っていたので、STR13とAT01に戻ることは信じられないことだった。僕たちは本当にスムーズな一日を過ごしたし、両方のマシンでいくつかのラップを走った」「今朝は興奮して幸せな気分で目が覚めた。今夜も同じ気分で眠りにつくだろう。お気に入りのトラックの1つであるイモラでF1マシンをドライブすることも特別だった。オーストリアに向けて準備ができていると思う」モナコで自主隔離生活を送っていたダニール・クビアトは「今日はここイモラに来ることができて素晴らしい気分だ!」とコメント。「僕は以前からトラックを知っていた。2010年にフォーミュラBMWで最初のテストのひとつをここで行ったし、2012年にはフォーミュラ・ルノー・アルプスのレースをしているからね。そして、今日ようやくチームとフィルミングデーのために戻ってくることができた」「イモラは、多くの速いコーナーがあってドライブするには本当に素晴らしいトラックだ。F1カレンダーに戻ってくるのに本当に相応しいトラックだと思っている。今日、このような長いブレイクの後にマシンの戻ることができて特別な気分だったし、本当に楽しむことができた」イモラ・サーキットは、アルファタウリ・ホンダF1の拠点であるファエンツァのファクトリーから30分の距離になるため、チームにとってテストを実施するには理想的な場所だった。F1は改訂された2020年のカレンダーの残りの部分を確定させることを目指しており、イモラ・サーキットは潜在的なグランプリ開催地として名前が挙げられている。イモラ・サーキットは、1980年にイタリアGPを開催。1981年から2006年まではサンマリノGPとして開催された。今年、フェラーリF1は1000回目のグランプリ出走を迎える。現時点で9月6日にモンツァで開催される第8戦イタリアGPが999戦目となり、翌週に第9戦としてフェラーリが所有するイモラもしくはムジェロで開催する可能性が報じられている。正式名称『アウトドローモ・インテルナツィオナーレ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ』であるイモラ・サーキットは、6月17日に期限を迎えることになっていたグレード1ライセンスを更新。F1レースを開催できる状態となっている。 この投稿をInstagramで見る F1-Gate.com(@f1gate)がシェアした投稿 - 2020年 6月月24日午前11時30分PDT