フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)は、2026年F1日本GPの決勝スタート前から、新レギュレーションがもたらす危険性について警鐘を鳴らしていた。鈴鹿ではオリバー・ベアマン(ハースF1チーム)の大クラッシュが発生し、エネルギーマネジメントによる速度差が安全面で大きな議論を呼ぶ結果となったが、その内容はアロンソの事前の指摘と一致するものだった。
アロンソが指摘した“避けるだけのオーバーテイク”アロンソは決勝直前、配信メディアのインタビューで現在のレースのあり方について次のように語っていた。「今見ているオーバーテイクは意図したものではない。前のクルマよりバッテリーが多いか少ないかだけで状況が決まる。結果として、ぶつかるか、抜くかのどちらかになる。それは本来のオーバーテイクではなく、回避行動に近いものだ」「リスクを取るとか、遅らせてブレーキングするとか、コーナーで外から行くとか内側に飛び込むとか、そういう駆け引きではない。単純にバッテリーが多いか少ないかで、抜くか抜かれるかが決まる。だからレースにバリエーションがない」この発言は、速度差によって“自然に発生する追い抜き”が増え、ドライバー主体のバトルが失われている現状を指摘したものだった。ベアマン事故が示した“予測されていた危険性”実際のレースでは、フランコ・コラピント(アルピーヌ)のマシンがストレート上でバッテリー切れにより急激に減速し、そこに高速で接近したベアマンが追突する形となった。ベアマンはこの事故について、約50km/hという大きな速度差が原因だったと説明し、新レギュレーションによるエネルギーマネジメントの影響だと指摘した。「約50km/hの速度差があった。これは新しいレギュレーションの影響で、まだ僕たちが完全に扱いきれていない部分だ」またベアマンは、十分なスペースが与えられていなかったと感じていたことも明かしている。「その速度差を考えれば、もっとスペースが必要だったと思う」さらに、このような速度差のリスクについては金曜日の段階でドライバー間およびスチュワードとの間で議論されていたことも明かし、今回の事故は“想定されていた危険”が現実になったものだと強調した。「こうした速度差についてはすでに話し合っていた。ドライバーたちはFIAに対して警告していた」結果として、アロンソの事前の指摘は現実のクラッシュによって裏付けられる形となり、2026年F1レギュレーションに対する安全面の懸念はさらに強まることとなった。