アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは、またしても無得点に終わったモナコGP後、自身のパフォーマンスを強く擁護した。2025年シーズン初ポイント獲得の望みは、レース中盤に発生したパワーユニットのトラブルによって消えた。これでアロンソは、今季未だに1ポイントも獲得していない4人のドライバーの1人として、次戦スペインGP(母国GP)を迎えることになる。
「僕は今、とても高いレベルで走れている」モナコGP後、アロンソはこう主張した。「F1ドライバーをやっていて、自信を失うなんてことは絶対にない。でも、たまには良い結果を出せると嬉しいものだよ」「顔に笑顔が浮かぶし、翌日ジムに行くときにも少しだけモチベーションが上がる。良いニュースがあると、そういう気分になる」「でも僕には、何の良いニュースもない。だから明日の朝もまたジムに行って、続けていくしかない」「パフォーマンスは維持できている。これが僕にとっての収穫だ。モナコはとても特別で、すごく特徴のある場所だし、予選では素晴らしいラップも出せた。DRSがない状況でも、決勝では良い走りができた」「もし、遅いペースや他のクルマとの接触、あるいは壁にぶつかったりと、自分のミスでポイントを失っていたら、すごくフラストレーションを感じていたと思う。でも実際には全く逆だ。自分の走りには満足しているし、チャンスを待っているところだ」チームに早急な改善を望んでいるかと問われたアロンソは、次のように答えた。「正直なところ、今シーズンずっとこの調子でも構わないと思っている。来年オーストラリアで勝てるなら、それでいい」「バルセロナやカナダで8位になって8ポイントを取ろうが、年間で22ポイントを取ろうが、大して意味はない」「来年はレギュレーションが変わる。だからこそ、僕たちは来季に向けて本気でタイトル争いができるように期待している。今年はDNFを全部出し切っても構わないと思っているよ」なお、今回のモナコGPでは、アストンマーティンに新たに加入したエイドリアン・ニューウェイがパドックに姿を現した。アロンソは、2026年から導入される新レギュレーションにおいて、ニューウェイの影響力によってタイトル争いが可能になることを望んでいる。モナコGPでのリタイア原因についてアロンソは、自身が途中リタイアに至った原因について次のように説明した。「15周目くらいからエンジンに問題が出ていた。エアシステムが機能せず、電気的なパワーもなかった。2017年のダニエル・リカルドと同じような感じで、160馬力もパワーが足りなかった」「でもモナコでは、パワーはそこまで重要じゃないから、ラップタイムはある程度キープできていた。P6を夢見て走っていたよ」「たぶん、それは現実的ではなかったけどね。でも、今日のレース内容自体は良かった。僕自身は昨日の予選でとても良い走りができたから、今日はチャンスを失ってしまった」「適切なパワーがなくて、またしてもレーススタートから全てがうまくいかなかった。今日の出来事は運が悪かったというわけじゃない」「空から何かが降ってきてクルマに当たったわけでもないし、チームがセーフティカーの判断を誤ったわけでもない。単に僕たちのエンジンがレースに向けてしっかり準備されていなかった。それが原因で完走できなかったんだ。今後に向けてしっかり調査して、同じことを繰り返さないようにしないといけない」