フェルナンド・アロンソは、アストンマーティンF1がオーストリアGPで3戦中2度目の表彰台を逃したことについて、「あまり心配していない」と語った。2度のワールドチャンピオンであるアロンソがアルピーヌF1チームから冬に移籍したのは、アストンマーティンがフロントランナーへと衝撃的な変貌を遂げた時期と重なる。その結果、アロンソはグリーンのF1マシンでの開幕6レースで5回の表彰台を獲得した。
母国スペインでのレースで表彰台を逃した後、AMR23に大幅なアップグレードパッケージがされたカナダGPでアロンソは2位に返り咲いた。しかし、オーストリアGPで予選7番手だったアロンソは、決勝でも6位にとどまり、その後カルロス・サインツがトラックリミットでペナルティを受けたため、5位となった。他のチームとは異なり、アストンマーティンは14周目のバーチャルセーフティカーによるピットインを利用することができなかったが、アロンソが別の戦略だったとしてもアストンマーティンにとってこれ以上の結果は得られなかったと主張している。「多かれ少なかれ、僕たちが達成できる最大限の結果だったと思う」とアロンソは述べた。「ランド(・ノリス)ともメルセデスともペース的には非常に接近していたし、ピットストップでもう少し明確なコミュニケーションが取れていれば助けになったとは思うけど、レースの結果は変わらなかっただろう」「今日はこれが最大だった」モントリオールでレースペースが一歩前進したかに見えたフェラーリは、レッドブルリンクでの大規模なアップグレードによって2位と4位でチェッカーを受けた。一方、メルセデスはオーストリアでかなり苦戦したものの、モナコで改良車両を投入して以来、ここ数戦で復活を遂げている。アストンマーティンが序盤に誇っていたペースは、最近の競争相手と比べてどうなったのかと質問されたアロンソは「わからない。いろんなことがちょっとずつ絡んでいると思う」と語った。「サーキットが僕たちのクルマに合っていなかったのかもしれない。去年、アストンはオーストリアでかなり苦戦したので、去年との類似点もいくつかある」「ハースもとても速かった。昨年は6番手と7番手だったと思うけど、今年も速かった」「だから、サーキットやアップグレードの影響もあるだろうけど、あまり心配する必要はない。来週もチャンスがある」アストンマーティンのホームレースであるイギリスGPを前に、アロンソはAMR23のパフォーマンスが向上すると楽観視している。「大丈夫だろう」と来週末のアストンマーティンの見通しについてアロンソは語った。「シルバーストーンは高速コーナーがあり、ドライブするには素晴らしいトラックだ」「ファクトリーから50メートルしか離れていないホームでのレースなので、全力を尽くすつもりだ」アストンマーティンは、レース後の上訴に成功し、トラックリミット違反で8人のドライバーにペナルティを科されたことで、チームに3ポイントを追加した。アロンソは5位に昇格し、ピエール・ガスリーの違反でストロールは9位に浮上した。この週末で21ポイントを獲得したイギリス勢は、コンストラクターズ2位争いでメルセデスに3ポイント差まで迫った。しかし、フェラーリも、サインツが4位から6位に降格したにもかかわらず、シャルル・ルクレールはペナルティを逃れて2位を維持し、メルセデスとの差を縮めた。2位を争う3チームは、いずれもシルバーストーンでさらなるアップデートを披露する見込みだ。