角田裕毅のレッドブルでの去就が不透明な中、後任としてアイザック・ハジャーの昇格が有力視されている。ヘルムート・マルコは「ファミリー内で昇格させたい」と語り、2026年のレッドブルF1のセカンドシートを巡る選択に言及した。ハジャーは今季ルーキーながら安定した走りを見せており、ミスの少なさや精神的な強さをマルコが高く評価。角田裕毅の不振やリアム・ローソンの再昇格案を抑え、最有力候補として浮上している。
ヘルムート・マルコは、アイザック・ハジャーには「マックス・フェルスタッペンに対抗できるだけの精神的な強さがある」と考えており、レッドブルが2026年F1シーズンに向けてオランダ人ドライバーのチームメイトを決定する段階に近づいていると述べた。20歳のハジャーは、レーシングブルズのチームメイトであるリアム・ローソン、そして現役の角田裕毅と並び、ミルトンキーンズを拠点とするチームにとって有力な3人の候補の1人となっている。今シーズン、角田裕毅はチームのセカンドシートで13戦を過ごす中で印象的な走りを見せることができず、わずか9ポイントしか獲得していない。これは、前述のローソンが2戦連続で苦戦を強いられた後、衝撃的かつ残酷な形で降格させられた末に彼に代わって起用されたものである。6度のコンストラクターズチャンピオンであるチームからすれば、厳しい人事だった。したがって理論的には、ハジャーが次に昇格するドライバーということになる。レッドブルはフェルスタッペンにふさわしいチームメイトを見つけるという長年の課題を解決しようとしている。しかしチームは、否定できないほど強力なルーキーシーズンを送っているとはいえ、ハジャーにさらなる成長の時間を与えるために昇格を遅らせたいと考える可能性もある。彼はここまで1度の表彰台を獲得し、予選では一度もQ1敗退を経験していない。もしその決定が下されれば、角田裕毅が残留しない場合には、ローソンが再昇格を果たす可能性もある。しかし、レッドブルからの示唆は、フランス人ドライバーを昇格させる方向に傾いているようだ。「彼にはフェルスタッペンに対抗できるだけの精神的な強さが確かにある」とマルコは『Kleine Zeitung』に語り、ハジャーについて言及した。82歳のマルコは、レーシングブルズのドライバーについて「彼は決してクルマのせいにせず、自分自身の責任と考える」と説明した上で、さらに次のように語った。「彼はまた、ミスをしない。それはルーキードライバーとして本当に驚くべきことだ。彼はどのサーキットでも改善を重ね、たとえ初めてのサーキットであっても数周で完全に馴染む。彼は本当に速いドライバーに成長している」マルコの現在の考え方を示すこの見解は、精神的な強さという点で、レッドブルがセルジオ・ペレスの代役として角田裕毅ではなくローソンを起用したときに用いた理屈と同じである。その采配はうまくいかなかったが、ニュージーランド人のローソンには自らの実力を示す時間がほとんど与えられなかった。そして新たにチーム代表となったローラン・メキースは、容赦のないクリスチャン・ホーナー時代のやり方とは異なり、彼にその機会を与えたいと考えるかもしれない。いずれにしてもマルコは、来シーズンの2チームのラインアップを選ぶ際には、レッドブルは「ファミリー」の中で決めたいと強調しており、F2で高く評価されているアービッド・リンドブラッドも、ローソンか角田裕毅のどちらかが放出される場合にはレーシングブルズの候補となる。「基本的に我々は、2026年のシートに関しては自分たちのドライバープールの中で決めたいと考えている」と彼は付け加えた。「もちろん、外部からスーパーな才能が現れれば目をつぶることはしない。しかし今のところ、そのようなケースはない」
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