現役FIAスチュワードのデレック・ワーウィックは、レッドブルが角田裕毅のRB21に彼により合ったセットアップを与えられないことに「少し困惑している」と語った。ワーウィックは、レッドブルRB21は「グリッドで群を抜いて最も扱いにくいマシン」であり、それを乗りこなせるのはマックス・フェルスタッペンだけだと指摘。フェルスタッペンのチームメイトたちは「不可能な」任務を課されており、シニアチームに昇格した角田裕毅も苦戦していると考えている。
リアム・ローソンは、レッドブルでフェルスタッペンとわずか2戦を戦っただけでジュニアのレーシングブルズに戻され、代わって角田裕毅がシニアチームへ移籍した。しかし、この交代以降も角田裕毅は困難に直面しており、7戦でわずか7ポイントの獲得にとどまっている。フェルスタッペンがレッドブルの144ポイントのうち137ポイントを提供し、チームはコンストラクターズ選手権4位につけているが、角田裕毅は4度のワールドチャンピオンであるフェルスタッペンの横でまたしても苦戦を強いられている。だが、F1で4度表彰台に立ち、直近では5月のマイアミGPでスチュワードを務めたワーウィックは、レッドブルにはセットアップを調整して角田裕毅にとってより扱いやすいマシンにする手段があると考えている。「レッドブルのマシンはグリッドで群を抜いて最も扱いにくいマシンで、乗りこなせるのはマックスだけだと思う」とワーウィックはあるギャンブルプラットフォームに語った。「フロントがすごく強くて、どこでもオーバーステアしている。それがマックスの好みだが、あのマシンに座った誰もが同じようには走れない」「つまり、チーム全体がマックスの望みに従っている。それが他の全員にとって不可能にしているんだ」「でももし僕がチームボスなら、その方向性を変えようとは思わないね」「ただ、なぜ彼らが少しでも角田のためにセットアップを変えて、速くさせられないのかが少し理解できない。全てのドライバーはマシンで快適さを求めると思う」「僕らの中にはアンダーステアを好む人もいれば、オーバーステアを好む人もいる。でもグランプリドライバーに関して言えば、彼らは世界最高なんだ」「だから、どんなハンドリングの悪さにも対応できるはずだ」角田裕毅の不調は、レーシングブルズでF1ルーキーとして21ポイントを挙げたアイザック・ハジャーの昇格の噂を呼んでいる。しかし、チーム側は彼が早期に去ることを望んでいない。レーシングブルズのCEOピーター・バイエルは『Blick』に次のように語っている。「頼むから、この才能をあまりに早く奪わないでくれ。彼には2026年末までにビジネス全体を知ってもらう必要がある」「それまでは、彼を手錠で繋いでおかないとね」