レッドブルの角田裕毅は、2025年F1イギリスGP決勝で15位完走となり、前戦オーストリアGPに続いて2戦連続の最下位に沈んだ。中盤のリスタート直後、ターン1でオリバー・ベアマン(ハース)に接触してスピンさせたとして10秒加算ペナルティを科され、ポジションを大きく落とす苦しい展開となった。11番手からのスタートとなった角田裕毅は、序盤の雨とインターミディエイトタイヤによる滑りやすい路面の中で慎重な立ち上がりを見せていたが、中団グループの混戦に巻き込まれるかたちで徐々にポジションを落とした。
転機となったのはレース中盤、セーフティカー明けのリスタート直後(29周目)。ターン1で前を走るオリバー・ベアマン(ハース)のイン側に飛び込みを試みた際に接触。ベアマンはスピンを喫し、角田裕毅には「コリジョンの原因」として10秒のタイムペナルティが科された。この接触により角田裕毅は最下位まで後退し、以降は終始単独走行。戦略やタイヤ交換でも挽回の糸口は見つからず、難しいコンディションの中で他車との競り合いに加わることなくレースを終えた。好調だった前半戦とは対照的 チーム内での差も浮き彫りに今季前半は一発の速さと安定感を武器に、チームメイトのマックス・フェルスタッペンに迫る走りを見せていた角田裕毅。しかしここ2戦は、オーストリアでのスタート直後の接触、そして今回のペナルティと、立て続けに結果を残せないレースが続いている。イギリスGPではフェルスタッペンも難しいレースを強いられたが、スピンを喫しながらも着実に順位を回復し5位でフィニッシュ。両者の結果差が開いたことで、レッドブル内の序列や信頼のバランスにも影響を与えかねない状況だ。次戦スパでの立て直しが急務 タフなサーキットで巻き返しなるか角田裕毅にとっては、気持ちの切り替えとともに、ここからの立て直しが重要になる。次戦はF1屈指のハイスピードコースであるスパ・フランコルシャンを舞台とするベルギーGP。例年、天候の急変やセーフティカーの多発、ストラテジーの幅広さで知られ、波乱が起きやすいグランプリでもある。レース展開次第では上位進出のチャンスも見込めるだけに、角田裕毅にとってはリズムを取り戻す絶好の場。冷静さと攻めのバランスを取り戻し、厳しい流れを断ち切れるかに注目が集まる。2025年F1 イギリスGP 決勝 順位・結果1.ランド・ノリス(マクラーレン)2.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)3.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)4.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)5.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)6.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)7.ランス・ストロール(アストンマーティン)8.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)9.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)10.ジョージ・ラッセル(メルセデス)11.オリバー・ベアマン(ハース)12.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)13.エステバン・オコン(ハース)14.シャルル・ルクレール(フェラーリ)15.角田裕毅(レッドブル)DNF.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)DNF.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)DNF.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)DNF.リアム・ローソン(レーシングブルズ)DNF.フランコ・コラピント(アルピーヌ)
全文を読む