角田裕毅は、2024年F1中国GPで初日からマシンのバランスとグリップ不足と格闘し、最終的にリタイアという形で週末を終えた。過去3戦で予選Q3に進出し、前戦日本GPを含めて2戦連続でポイント獲得を果たしていた角田裕毅だったが、上海では金曜日のフリー走行で12番手と苦戦し、スプリント予選では19番手と苦戦を強いられた。
金曜日を終えた角田裕毅は「何が起こっているのかは分からない」「今までここまで苦労したことはなかった」と困惑した。土曜日のスプリントでは16位で終えた角田裕毅は、マシンのセッティングを変更して臨んだ本予選でも19番手と一発の速さを示すことができなかった。チームメイトのダニエル・リカルドに予選形式のセッションで敗れたのは今季初だった。「ラップ自体には満足していますが、タイムにはその感触が反映されていないので、行き詰まっているように感じます」と土曜日にも混乱は続いた。決勝はソフトタイヤでのスタートを選択。蹴り出しの良さを生かしてオープニングラップで16番手まで順位を上げた後、8周目にピットインしてミディアムに交換。チームメイトのダニエル・リカルドとアレクレンダー・アルボン(ウィリアムズ)のアンダーカットに成功し、バルテリ・ボッタスのストップによってバーチャルセーフティカーが導入された際には一時的は12番手まで順位を上げる。そして、14番手レースをリスタートした直後のターン6でブレーキを遅らせてインを突いてきたケビン・マグヌッセンに右リアタイヤをヒットされ、リタイアを余儀なくされた。「接触されるまではやれることはやっていましたし、進歩には満足していたので、あのような形でレースが終わってしまったのは残念です」と角田裕毅は語った。「彼には十分にスペースを与えていたので腹立たしいです」ケビン・マグヌッセンには10秒ペナルティが科された。「5秒ペナルティよりはいいですが、最低限のペナルティだと感じています」と角田裕毅はコメント。「彼はレースを続行できましたが、僕はできませんでしたからね。ミッドフィールドで戦ってレースを終えられたと思うので、残念です」レースの結果よりも、次戦マイアミまでにペース不足の原因を突き止めることが角田裕毅とチームにとって最優先となる。「まだ、やるべきことはたくさんありますし、ペースに関して素晴らしいわけではなかったですが、自分の仕事にはそれなりに満足していました。ただ、ペース自体は普通という感じだったので、原因を見つけなけれなりません」と角田裕毅。「過去3戦ではトップ10圏内のペースで戦えていたのに、突然このようなペースになっってしまいました。予選では全てをまとめることはできなかったかもしれませんが、自分のラップには満足していました。それでもかなり後ろでした。何かが起きているはずですし、原因を見つける必要があります」「いくつか心当たりはありますが、原因はまだ見つけられていません。その原因を見つけるためにチームはかなり頑張ってくれましたが、それでも見つけることはできませんでした」「こういうことは時々あることですし、すべてが変わり、次戦のマイアミではもっと良くなることを願っています」「これまでのフォームを取り戻すことができれば、またポイント争いができると思っています。クルマは昨年ほど悪くないと思うし、最後まで頑張り続けるだけです」