角田裕毅は、2023年のF1世界選手権でラップリードを記録したわずか10名のドライバーの一人だった。最終戦アブダビGPで予選ベストとなる6番グリッドを獲得した角田裕毅は、決勝でワンストップ戦略を敢行。上位勢がピットインするにつれて順位を上げ、5周にわたってトップを走行。2004年ヨーロッパGPでの佐藤琢磨に次いで日本人2人目となるラップリーダーとなった。
「正直なところ、自分がトップを走っているとは知りませんでした。だから、そのことにとても驚いています」と角田裕毅は振り返った。「シーズン前半では、自分たちがトップを走るなんて夢にも思っていませんでした。フランツに最大の贈り物を渡すことはできなかったかもしれませんが、少なくとも僕はすべてを出し切りました。少なくとも、彼へのある意味で感謝の気持ちをパフォーマンスで示すことができました」ラップリード記録の1位はマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)。1325周中、1003周でトップを走行。シーズン1,000周以上をリードしたのはF1史上初。セバスチャン・ベッテルが2011年に記録した。739周/1,139周という記録を大幅に上回った。角田裕毅以外、ラップリードを記録したドライバーは全員表彰台登壇者。アブダビGPのピットでのロスタイムは22.12秒。戦略の違いと運という要素があったとは言え、実力で上位勢に喰らいついていけたことは、シーズン序盤は最も遅いマシンの1台だったアルファタウリにとって励みになる兆候となった。
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