ホンダF1の育成ドライバーである角田裕毅は、FIAが導入した新しいF1スーパーライセンスポイントシステムの導入により、今季のF2選手権をランキング6位以上でアルファタウリ・ホンダF1でデビューする資格を得ることができる。以前のルールでは、ドライバーはF1スーパーライセンスを取得するためにFIA-F2などのポイント付与の対象となるカテゴリーで3年間で40点のスーパーライセンスポイントを集めなければならなかった。
しかし、新型コロナウイルスの世界的大流行によって各国でレースが延期もしくはキャンセルとなっている状況を鑑みて、FIAはF1スーパーライセンスの資格基準を変更。3年間という期間については、2020年を含めた4年間と1年延長。また、40点という最低ラインは30点に引き下げられた。このルールの変更によって、角田裕毅のF1デビューは一歩近づいた。現在FIA-F2でランキング3位につけている角田裕毅は19点のスーパーライセンスポイントを保有しており、残り2大会4レースで順位を6位まで落としてもF1デビューに必要なポイントを満たすことができる。レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、角田裕毅がF1スーパーライセンスを所得することができれば、2021年に角田裕毅はアルファタウリでF1デビューすることになるだろうと語る。「現時点でF1シートの候補者となっているドライバーは角田裕毅だけだ」とヘルムート・マルコは Sky Germany に語る。「彼はアルファタウリで計画されている。とにかく彼はスーパーライセンスのために必要なポイントを獲得する必要がある」アルファタウリ・ホンダF1は、今年後半のグランプリで角田裕毅をフリー走行1回目で走らせることを検討しており、そのために必要なスーパーライセンスを資格を満たすためにF1エミリア・ロマーニャGP後の11月4日にイモラ・サーキットで2年落ちのSTR13で300kmのテスト走行を実施する。また、F1スーパーライセンスのルール変更は、ハースF1でのデビューが噂されているニキータ・マゼピンにも有利に働く。現時点でランキング6位のニキータ・マゼピンは25点のスーパーライセンスポイントを保有しており、ランキング7位以上で30点に到達することができる。8位との間には20.5ポイントの差がある。