アトラシアン・ウィリアムズ・レーシングとガルフ・オイル・インターナショナルは、ファンへの敬意を込めた特別リバリー「Driven by Words(言葉に駆動されて)」を発表した。このユニークなデザインは、モータースポーツの頂点を象徴する情熱と感情を表現するもので、世界中のファンがウィリアムズとガルフを連想する「493の言葉」が車体全体にちりばめられている。
2025年7月に募集が行われ、14万件以上の投票が寄せられた。その中で最も多く選ばれたのは「Legacy(伝統)」(約7,700票)、「Passion(情熱)」(約5,800票)、「Teamwork(チームワーク)」(約4,100票)で、これらの言葉が象徴的なガルフブルーとオレンジのリバリーに組み込まれている。アレクサンダー・アルボンとカルロス・サインツが、この「Driven by Words」リバリーを今週末のF1サンパウロGPで披露する。シーズン第21戦となるブラジルは、2016年以来となるコンストラクターズ選手権5位確保を狙う重要な一戦だ。ウィリアムズとガルフはこれまでにもファン重視の施策を数多く展開してきた。2023年には世界規模のファン投票で選ばれた「Bolder than Bold」リバリーを実現し、2024年にはサンパウロのアンエンビ・サンバドロームでアレクサンダー・アルボンによるF1デモ走行を実施している。チーム代表のジェームス・ボウルズは次のように語った。「チャンピオンシップ制覇の歴史を持ち、再び勝利を目指すチームとして、ウィリアムズが世界中のファンにとって特別な存在であることを私たちは理解している。この素晴らしいガルフとのコラボレーションはその想いを具現化したものであり、ブラジルでファンの情熱と感動を車体に宿して走ることを誇りに思う」ガルフ・オイル・インターナショナルCEOのマイク・ジョーンズもコメントした。「私たちのパートナーシップを通じて、レースを本当に特別なものにしてくれる存在――ファンを称え続けている。このリバリーはまさにファンによって作られたものであり、ガルフブランドへの情熱が込められている。『Driven by Words』はガルフの輝かしいレーシング史にまた新たな1ページを刻むだろう」ファンは公開映像を公式チャンネルで視聴することができる。ファン文化を“デザイン”で体現したウィリアムズの進化今回の「Driven by Words」は、単なる特別カラーではなく、ウィリアムズの“ファンとの共創”という新しい方向性を象徴している。ガルフとの提携を軸にしたマーケティング展開は、往年の伝統を再解釈しながら、現代のF1ファンダムの中心である“参加型の体験”を形にしたものだ。ウィリアムズは「Bolder than Bold」で大胆なビジュアル戦略を打ち出して以降、SNSやファンイベントでのエンゲージメントを急速に高めている。今回のリバリーもその延長線上にあり、ブランドとファンの絆を可視化するアプローチといえる。チームがコンストラクターズ選手権5位を争う中、このデザインは“復活した名門”という物語をさらに際立たせる象徴的な演出となるだろう。