マーク・ウェバーは、F1シンガポールGPのレース後の“タクシー”行為により、次戦F1韓国GPでの10グリッド降格ペナルティを科せられた。最終ラップでクルマが故障したマーク・ウェバーは、レースを終えたフェルナンド・アロンソのクルマの横に乗ってピットまで戻った。レーススチュワードは「フォーメーションラップ開始から最後の車両がパルクフェルメに進入するまでの間にマーシャルの許可なしにトラックに入った」ことがスポーティングレギュレーション30条9項に違反するとして、マーク・ウェバーに戒告処分を下した。
この戒告処分は、マーク・ウェバーへの今シーズン3度目の戒告となり、スポーティングレギュレーション18条2項により、次戦韓国GPでの10グリッド降格ペナルティが下ることとなった。スポーティングレギュレーション18条2項では「同一の選手権シーズンの中で、戒告処分を3回受けたドライバーは、3回目の処分決定により、その競技会にて10グリッド降格の罰則を受ける。その3回目の戒告が、決勝レース中の事件に続いて課された場合は、10グリッド降格の罰則は、当該ドライバーの次の競技会に適用される。10グリッド降格の罰則は、戒告処分のうち少なくとも2回が、運転に関する違反であった場合にのみ課される」と規定されている。今シーズン、マーク・ウェバーはF1バーレーンGP決勝でのニコ・ロズベルグとの接触と、F1カナダGPのフリー走行で黄旗区間で十分に減速しなかったことにより、それぞれ戒告処分を受けていた。また、今回の件に関しては、マーク・ウェバーを乗せたフェルナンド・アロンソにも「他のドライバーを拾うためパルクフェルメに戻る前にコース上でマシンを止めた」ことが「他のドライバーまたは他人に危険を及ぼす可能性のあるとみなされる方法での運転」にあたるとして戒告処分が下された。フェルナンド・アロンソがマーク・ウェバーを乗せるために停止した際、メルセデスの2台が回避行動を強いられていたという。