元F1ワールドチャンピオンのジャック・ヴィルヌーブは、セバスチャン・ベッテルはフェラーリのエネルギーシフトの犠牲者であり、今後も奮闘は続いていくだろうと語る。2019年シーズン前半、セバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールのパワーバランスはわずかにベッテルの方に傾いていた。しかし、夏休み後、ルクレールは聖地モンツァでの勝利を含めて2勝、4戦連続ポールポジションと活躍。フェラーリ内部のダイナミクスに変化が生まれた。
「エネルギーが正しくない」とジャック・ヴィルヌーヴは Motorsport-Total.com に語った。「誰もがルクレール、ルクレール、ルクレールだ。メディア、ファンもね…それについてはどうすることもできない」「どれだけいい走りをしても関係はない。エネルギーの反対側にいる。そうなったら、しばらく苦しんむしかない。それがこのスポーツの法律だ」専門家は、フェラーリ SF90のローダウンフォースは、シャルル・ルクレールのスタイルにより適していて、セバスチャン・ベッテルはクルマから最大限のポテンシャルを引き出すことに苦労していると分析している。しかし、ジャック・ヴィルヌーヴはその主張を否定し、フェラーリの2019年F1マシンは部分的にセバスチャン・ベッテルのインプットに基づいて設計されたと主張する。「クルマのコンセプトとは何の関係もない」とジャック・ヴィルヌーヴはコメント。「クルマは以前に運転していたドライバーからのフィードバックをもとに設計された。それはベッテルとライコネンであり、ルクレールではない「だから、ベッテルはこのマシンのデザインに彼のシェアを持っている」ジャック・ヴィルヌーヴは、セバスチャン・ベッテルが昨年ホッケンハイムで開催されたドイツGPでの単独クラッシュの影響をまだ感じている可能性があると示唆。レースをリードしていたベッテルだったが、このクラッシュはその後のルイス・ハミルトンとのタイトル争いに大きな影響を与えた。「もちろん、自分が間違いを犯したら、自分自身を責めるものだ。おそらくチャンピオンシップ全体の流れを変えた。心理的にもね」とジャック・ヴィルヌーヴは語った。「メディア全体とファンがそれについて話しているので、もちろんプレッシャーを感じる。その影響は避けられない」