セバスチャン・ベッテルは、フェラーリは決して勝ち方を忘れたわけではないと主張する。今年7戦を終えて、フェラーリはいまだ勝利を挙げていない。F1カナダGPでは、セバスチャン・ベッテルがスタートでメルセデスの2台を抜き去ったが、フェラーリが選択した2ストップ戦略によってルイス・ハミルトンにリードを譲り渡してしまい、最終的にそのまま2位でフィニッシュした。
フェラーリが疑問の残り戦略で勝利の可能性を失ったのはそれが初めてではない。オーストラリアとスペインでも同様のことがあった。 最後にワールドタイトルを勝ち取ってから時間が経ったことでフェラーリは勝ち方を忘れてしまったのではないかと質問されたセバスチャン・ベッテルは「他のチームのことは知らないけど、僕たちに関してはそれはない」とコメント。「僕は去年からチームの一員になったけど、ここは非常に強いチームだと思っている。最終的に勝つか負けるかはメンタリティの問題なんじゃないかな」 「勝てない時には毎回、100個でも理由は思いつくだろう。第一の理由は競争力が足りているかどうかだ。でも、メンタリティに関して言えば、このチームは勝てる人々の集まりだと思うし、勝ちたいという意欲は関係するみんなの中にある。遅かれ早かれ勝てるようになると僕が確信してる根拠のひとつがそれだよ。誰もが勝ちたいという野心を持っている。それを達成できる人もいればできない人もいるけど、言ったようにそこにはクルマのパフォーマンスも関わってくるからね」 「でも、ウイナーになるためには速いクルマがあればいいというものではない。それを扱っている人々も重要だ。その点に関して僕たちはとても強いチームだ。僕たちはもっと強くなれる。学べることもまだあるし、学ばなければならない。でも、勝っているチームや人たちの中に、すでに人生で学ぶべきことを全て学びきった人なんて見たことがない」 「その点に関して、今のスポーツの状況やその変化、進化を見れば、チームとして学べることは間違いなくある。ドライバーとして学べることもあるし、クルマの運転についても学ぶことがある。そこは終わりなどない。成功するかどうかを決めるのはメンタリティだと思う」 F1カナダGPでルイス・ハミルトンとメルセデスに肉薄してみせたセバスチャン・ベッテルは、フェラーリがフリー走行の最初からクリーンな週末を過ごせたことが大きかったと考えており、先頭にプレッシャーをかけ続けるにはそれが鍵になると考えている。「アップグレードは間違いなく助けになっている。僕たちがカナダに持ち込んで話題になったターボのアップデートは確かに違いを生んだし、良かった。でも、クリーンな週末だったことがかなり大きいと僕は思っている。それまでの週末はそうではないことが多かったからね。特に予選ではクルマのペースをきちんと出せずにいた」 「でも、前回は土曜日がうまくいったし、クルマ本来の力に見合った予選順位が得られた。日曜日もトラブルフリーのレースだった。ルイスにプレッシャーをかけられたのは、単純にそれができる速さがあったからだ。土曜日がうまくいけば、日曜日が楽になるし、実力を発揮できる。それを目標にしなければならない」
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