レッドブルF1を巡る議論が、元F1ドライバー同士の“舌戦”に発展している。チームの不振を受け、ラルフ・シューマッハがヘルムート・マルコ不在の影響を指摘したのに対し、マックス・フェルスタッペンの父ヨス・フェルスタッペンがこれを強く否定した。2026年の新レギュレーションとパワーユニット開発の転換期にあるレッドブルは、技術面・組織面の両面で試練に直面している。その評価を巡り、関係者の見解は大きく割れている。
苦戦するレッドブルF1 技術と体制の両面で課題レッドブルにとって、2026年は大きな転換点となっている。自社パワーユニットでの本格参戦に加え、エイドリアン・ニューウェイ不在で迎える初の本格的なレギュレーション変更は、極めて難易度の高い挑戦となった。現時点での問題はパワーユニットではなく、むしろシャシー側にあるとされる。RB22はコーナリング性能に課題を抱え、さらに重量面でも不利な状況にあると報じられている。マイアミGPではアップデートパッケージの投入が予定されており、その成否が今後の開発方針だけでなく、技術責任者ピエール・ワシェの立場にも影響を与える可能性がある。また、開幕3戦でわずか16ポイントという結果は、チームとしても想定外の低迷と言える。こうした状況が続けば、マックス・フェルスタッペンの契約条項に関する議論が再燃する可能性も指摘されている。マルコ不在説を巡る対立 ヨスが強く否定こうした中、ラルフ・シューマッハはレッドブルの苦戦の要因として、ヘルムート・マルコのような“精神的支柱”の不在を挙げた。困難な局面でチームをまとめるカリスマ的存在の欠如が影響しているという見方だ。しかし、この指摘に対してヨス・フェルスタッペンは真っ向から反論した。「ラルフ・シューマッハはあまりにも多くの馬鹿げたことを言っている」この発言は自身のSNSを通じて発信されたものであり、レッドブル内部の問題を“人物不在”に帰結させる見方を明確に否定した形となる。問われるのは構造か人か今回の対立は、レッドブルの不振を「組織構造の問題」と見るか、「象徴的リーダーの不在」と見るかという根本的な視点の違いを浮き彫りにしている。現実として、2026年のレッドブルはシャシー性能、開発の方向性、そして結果としてのポイント不足といった複数の課題を抱えている。単一の要因で説明できる状況ではなく、技術・体制の両面での再構築が求められている段階にある。今後、マイアミでのアップデートがどのような効果を示すかによって、この議論の方向性も大きく変わる可能性がある。チームの競争力回復が最優先であることは、両者の見解に関わらず明らかだ。