FIAシングルシーター部門ディレクターのニコラス・トンバジスは、2026年F1レギュレーションに対するマックス・フェルスタッペンの批判に応じ、エネルギー展開の運用について小規模な調整を行う可能性があると認めた。今季からF1は、内燃エンジンと電力出力をほぼ50対50で分配する新たなパワーユニットとシャシー規則へ移行。電気エネルギー生成量は従来より大幅に増加し、ドライビングスタイルにも大きな変化が生じている。
「我々は、このスポーツには多くのステークホルダーがいることを常に忘れてはならないと思う」とトンバジスはバーレーンで語った。「もちろんドライバーは極めて重要だ。彼らはスターだ。しかし、このスポーツはメルセデス、アウディ、フェラーリ、キャデラックのような大手自動車メーカーも引きつけているという事実も忘れてはならない」フェルスタッペンは新世代マシンについて「フォーミュラEにステロイドを打ったようだ」と表現し、バッテリー依存を減らして「本来のF1仕様のエンジン」に戻すべきだと主張していた。これに対しトンバジスは、2026年レギュレーションはより大きな全体像の一部であると説明する。「50対50のパワー配分には課題があることは2022年の時点から分かっていた。これは新しい問題でも驚きでもない」「このエネルギーをどう展開するかについては膨大な作業を行ってきた。私の見解では、妥当な地点に到達するための作業の90%は完了している」エネルギー消費の大きい高速サーキット、例えばアルバート・パーク、ジェッダ市街地、モンツァなどでは、走行中にMGU-Kを十分に回収できない可能性が懸念されている。その点についても、FIAは柔軟な姿勢を示している。「我々はドライバーのコメントを考慮している。多くの質問を投げかけ、フィードバックを求めている」「チームやパワーユニットメーカーも非常に建設的だ。今後数か月で若干の調整が必要になる可能性はあるが、大規模な変更が必要だとは考えていない」トンバジスは、昨年夏や秋にシミュレーター段階で示されていた懸念と比べれば、現在の評価は大きく改善していると強調する。「すべての懸念が解消されたかといえば、そうではない。まだ議論が続いている項目もある」「ドライバーは最大限のパフォーマンスを引き出すことに慣れているし、一定の運転スタイルも持っている。適応が必要だ。その過程でのフィードバックは当然のことだ」FIAは今後、統治プロセスを経た上でエネルギー展開方法の細部を見直す可能性を残している。歴史的とも言える大規模レギュレーション変更はすでに“合理的な地点”に近づいているが、最終的な完成形にはまだ微調整の余地がある状況だ。
全文を読む