4度のワールドチャンピオンに輝き、28歳にしてGT3でも圧倒的なパフォーマンスを見せてきた一方で、その率直すぎる物言いや感情的な無線で、必ずしも万人に好かれてきた存在ではなかった。特に、2021年F1アブダビGPでルイス・ハミルトンがタイトルを失った経緯をめぐっては、ハミルトンのファンを中心に反感を買い、その後2024年シーズン中盤まで続いたフェルスタッペンの支配的な時代も、反発を強める要因となっていた。
それでも近年、その潮目は変わりつつある。圧倒的に優れたマシンで勝ち続ける立場から一転し、フェルスタッペンは純粋な実力で勝利を掴み取れるドライバーであることを証明する状況に置かれたことが、世間の見方に影響を与えている可能性がある。2025年シーズン、フェルスタッペンは久々に“挑戦者”の立場となり、シーズンを通して選手権争いに食らいつき、最終戦アブダビまでマクラーレンとタイトルを争った。イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』の取材で、昨季を経て世間の評価が変わったと思うかと問われたフェルスタッペンは、次のように語っている。「以前は僕のファンじゃなかった多くの人たちが、考えを変えてくれたのかもしれない。そして、それは嬉しいことだと思っている」フェルスタッペン自身もまた、勝ち方だけでなく、置かれた立場の変化によって築かれる評価の変化を、静かに受け止めているようだ。
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