元F1チーム代表のオトマー・サフナウアーは、今週末のF1ブラジルGPを前に「ドライバーズタイトル争いはまだ何が起きてもおかしくない」と語り、マックス・フェルスタッペンがこのラウンドで優位に立つと予想した。シーズン残り4戦となった今、舞台はフェルスタッペンが過去3度勝利しているサンパウロへ移る。現在フェルスタッペンはランキング首位のランド・ノリスから34ポイント差の3位。メキシコGPで完勝したノリスが、チームメイトのオスカー・ピアストリを抜いて今季初めて首位に立っている。
サフナウアーは、勢いのあるマクラーレン勢について「ポイント差はほぼ拮抗しており、最後までどちらに転ぶか分からない」としたうえで、次のように語った。「この戦いはまだ変わる可能性がある。最終的に勝つのは“ミスを最も少なくし”、リタイア(故障やクラッシュ)を避けたドライバーだと思う」「ノリスとピアストリの競争力は非常に拮抗している。シーズン終盤で1ポイント差というのは驚くほど接近している」フェルスタッペンが再び主導権を握る可能性メキシコGP前までフェルスタッペンは4戦中3勝と好調で、一時は104ポイントあった差を大きく縮めていた。サフナウアーは、スプリントフォーマットでポイントが多く得られるブラジルGPで、フェルスタッペンが再び流れを掴むと見ている。「ブラジルがひとつの分岐点になると思う。マックスはブラジルが得意だからね。彼が勝つ姿が目に浮かぶよ」とサフナウアーは語る。「もしそうなればポイント差はさらに縮まる。タイトル争いはまさに“オール・トゥ・プレイ・フォー(全開の勝負)”だ。マックスはリスクを恐れず、そしてそのリスクを制御できる技術を持っている。だから最後まで楽しみな戦いになるはずだ」フェルスタッペンの“リスクを恐れぬ姿勢”を称賛メキシコGPではオープニングラップでタイヤをロックさせてターン1を滑走し、最終的に3位でフィニッシュしたフェルスタッペン。これについて問われたサフナウアーは、彼のアグレッシブな姿勢を高く評価した。「それがマックスなんだ。そういうリスクを取る姿勢は称賛に値する。彼は本当に素晴らしいレーシングドライバーだし、今の彼は失うものが少ない立場にある」フェルスタッペンがブラジルで再び勢いを取り戻せば、ノリスとピアストリのマクラーレン勢に対して大きなプレッシャーをかけることになる。2025年シーズンのタイトル争いは、残り4戦でさらに緊張感を増していきそうだ。