マックス・フェルスタッペンにとって、レッドブルリンクでの週末は忘れたいものとなった。メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリとの接触により決勝はオープニングラップで終了し、フェルスタッペンは自身を「不運だった」と表現した。今シーズンを通してマクラーレン勢が一貫して強さを見せる中でも、フェルスタッペンはドライバーズランキングでタイトル争いに踏みとどまってきた。しかし、オーストリアGPでの結果は、その野望に大きな打撃を与えるものとなった。
プラクティスでは好調なペースを示していたが、予選ではピエール・ガスリーのスピンにより黄旗が振られ、最終アタックを完了できず、ラップタイムを更新する機会を失った。この影響でフェルスタッペンは7番グリッドからのスタートとなり、2列後方の9番手にはアントネッリが並んだ。オープニングラップの混乱の中で、イタリア人ルーキーはリアタイヤをロックさせてコーナー進入に失敗し、フェルスタッペンのマシンに接触。両者ともリタイアとなった。レース後、フェルスタッペンは次のように振り返った。「不運だった。そういうことだと思う。キミとはホスピタリティで少し話をした」「誰にでもああいうミスはあるし、わざとやるものではない。だから大きな問題とは思っていない」「週末を通してペース面では期待していたような内容にはならなかった。予選では黄旗が出てしまい、もう少し前のグリッドからスタートできたはずだった」「そして決勝も不運だった。このような週末もある」この結果、フェルスタッペンにとっては2024年オーストラリアGP以来のリタイア。チームとしても無得点に終わった。角田裕毅は最下位でフィニッシュしており、アルピーヌのフランコ・コラピントとの接触を含む複数のインシデントに関与。コラピントをスピンさせた件で10秒ペナルティを科された。アントネッリは接触後すぐにフェルスタッペンに謝罪した一方、アントネッリにとっても今季3度目のリタイアとなった。レース後すぐにフェルスタッペンに謝罪し、スチュワードからは次戦シルバーストンでの3グリッド降格処分が下された。「スタートは通常通りだったと思う。T3へ向かう中でポジションを維持しようとしていただけで、前方にスペースがないことも分かっていたので何か仕掛ける意図はなかった。ただ、ブレーキを踏んだ際にリアがロックしてしまった」「リアがロックした時点でマシンのコントロールを失い、まずはレーシングブルズのリアム・ローソンを避けようとしたが、その後マシンを止めることができず、最終的にマックスに接触してしまった。チームに対しても、マックスに対しても本当に申し訳なく思っている」「すぐに謝罪した。すべて自分の責任であり、自分のレースを終わらせただけでなく、彼のレースも終わらせてしまったことを非常に残念に思っている」フェルスタッペンはその後、次のようにコメントしている。「1周目のキミとの接触は不運だったけど、誰かが故意にやることじゃないし、あれはただの事故だと分かっている。彼は一緒に歩いているときにも謝ってくれたし、その後も僕の部屋に来てもう一度謝ってくれた。僕たちは仲が良いし、彼は本当に才能ある素晴らしいドライバーだと思っている」「ローソンの6位は素晴らしい結果だが、僕らにとってはポジティブなことが少ない週末だった。予選ではイエローフラッグの影響でアタックできなかったし、決勝でもすぐにリタイアになってしまった。全体的にペースも足りていなかった」「チームがどれだけ努力しているかはよく分かっているし、今回のすべてをしっかり分析して、クルマをもっと理解する必要がある。このサーキットでは過去に素晴らしい結果をたくさん残してきただけに、ホームグランプリでこの結果だったのが一番悔しい。だけど、気持ちは変わらない。これからもベストを尽くしていく」
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