マックス・フェルスタッペンは、F1マイアミGPのスプリントレース中に発生したピットレーンでの接触事故について、「誰も負傷しなかったことが何より」と語り、今回の件は過去のピットトラブルとは無関係だと強調した。この事故は、18周で争われたスプリントレースの終盤、路面が乾き始めた13周目に発生。フェルスタッペンは先行するマクラーレン勢、オスカー・ピアストリとランド・ノリスにアンダーカットを仕掛けるべくピットイン。
しかし、リリース直後に、ちょうど前方のメルセデスのピットに入ろうとしていたポールシッターのアンドレア・キミ・アントネッリの進路に被る形となり、両者が接触。フェルスタッペンのマシンのフロントウイングが破損し、レースペースに大きな影響を与える結果となった。このインシデントにより、フェルスタッペンには10秒のタイムペナルティが科され、フィニッシュ時にセーフティカーが導入されていたこともあり、順位を回復できず17位でレースを終えた。元々3位でフィニッシュしていれば得られていた6ポイントを失うかたちとなった。この一件について、フェルスタッペンはSky Sports F1の取材に次のようにコメントした。「どれも異なる種類のインシデントなので、比較するのは適切ではないと思う。今回の件は当然あってはならないことだが、起きてしまった以上、原因を調査しなければならない。ただ、最も重要なのは、誰もケガをしなかったこと。もし誰かを轢いていたら、深刻な事態になっていた。何が起こったかは非常に明確だったので、私から付け加えることはあまりない。」フェルスタッペンは、開幕戦バーレーンGPでもピットストップ時に照明機器の不具合とタイヤ交換の遅れによりタイムロスを喫していたが、今回の件はそれとは異なるとし、関連性を否定した。チーム代表のクリスチャン・ホーナーも「今回のミスは人的エラーによるものであり、再発防止のために学びを得る」とコメントしている。なお、この接触によりアントネッリも予定していたピットインを断念せざるを得ず、もう一度周回してから再度ピットに入りミディアムタイヤに交換。その結果、ポイント圏外へと順位を落とし、両者にとって痛手となる結果となった。