フェルスタッペンはレッドブルと2028年まで契約を結び、今季は開幕5戦で4勝を挙げるなどF1を支配し続けている。しかし、レッドブル・レーシングのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーに対する調査以来、緊張感が漂う中、フェルスタッペンの将来はここ数カ月にわたって推測されてきた。ホーナーの嫌疑は晴れたものの、マックスの父であるヨス・フェルスタッペンはバーレーンで、ホーナーが存在し続けることはレッドブルを「引き裂く」可能性があると主張した。
メルセデスF1のチーム代表であるトト・ヴォルフは、フェラーリに移籍するルイス・ハミルトンの後任としてフェルスタッペンがトップターゲットであることを明らかにしており、その動向を遠くから観察してきた。52歳のヴォルフは、前戦中国で、考慮すべき「他の要因」があるため、メルセデスの苦戦がフェルスタッペンの獲得を妨げることはないだろうと示唆した。今回、F1 Insiderは、マックスとその父ヨス、そしてマネジャーのレイモンド・フェルミューレンが、マイアミとイモラの間でメルセデスの株主と話し合いを持つと報じているさらに、フェルスタッペン一族を説得するため、メルセデスCEOのヴォルフとともに、オラ・ケレニウスとジム・ラトクリフも同席することになるだろうと報じている。メルセデスは、ハミルトンの賃金とブランドの収入の両方を占めるボーナスを含む、年間1億5,000万ユーロに上る可能性のある有利な提案を承認するだろう。この契約により、フェルスタッペンは短中期的にレース以外の仕事にも携わるアンバサダーとしてスリーポインテッド・スターと結びつくことも可能となる。フェルスタッペンがレッドブルとの契約を打ち切ることを選択した場合、ヘルムート・マルコが解任された場合の契約解除条項によって実現する。レッドブル・レーシングのアドバイザーを務めるマルコは、フェルスタッペンを17歳でF1デビューさせ、シニアチームへの昇格を早めた張本人だ。先月、マルコが謹慎処分を受ける可能性があると暴露するなか、フェルスタッペンはマルコが更迭されれば「問題」になると強調した。しかし、マルコがその地位にとどまることが明らかになったことで、メルセデスが最も信頼する腹心の部下にポジションを提供することでフェルスタッペンの去就は円滑になるかもしれない。F1 Insiderは、レッドブルがコース上での頂点に君臨し続けているにもかかわらず、フェルスタッペン/マルコとホーナーの間の雰囲気は今や「険悪」になっていると明かしている。アストンマーティン、フェラーリ、マクラーレンは2025年に向けて実行可能な選択肢ではなく、メルセデスはフェルスタッペンにとって現実的な移籍先であり続けるだろう。しかし、フェルスタッペンは、これまで一度も表彰台を獲得できていないメルセデスが、2024年に現在よりも競争力のある状態になるという保証を要求するだろう。来季メルセデスがタイトル争いに絡める状態に戻るのは難しいだろうが、2026年に導入される新テクニカルレギュレーションはチャンスが生まれるだろう。レッドブルは、天才技術者のエイドリアン・ニューウェイが設計の主導的役割を辞任することを検討しているというニュースによって、上位にとどまるチャンスが損なわれる可能性がある。新しいレギュレーションは、2014年にメルセデスが8連覇を達成したエンジン主導のフォーミュラへの移行が噂されている。フェルスタッペンは新たな環境への移行をスムーズにする手段として、レッドブルから注目すべき人材を獲得することをドイツ勢に要求するようだ。