レッドブル・ホンダF1のドライバーであるマックス・フェルスタッペンが、将来はレーシングドライバーになりたいと思っている人のために5つのアドバイスを用意した。2001年にレッドブル・ジュニアチームが創設されて以来、同プログラムは数多くの才能をF1に送り込んできた。その証拠に、2021シーズンのグリッドに並ぶドライバー20人のうち実に6人がレッドブル・ジュニアチームの出身だ。
マックス・フェルスタッペンは2014年にレッドブル・ジュニアチームに参加すると、同年後半の日本GPでスクーデリア・トロ・ロッソ(現スクーデリア・アルファタウリ)に帯同してフリープラクティスを走行。翌2015シーズンに同チームからF1デビューを果たしたあとの活躍は誰もが知っている通りだ。しかし、F1デビューを果たすまでに、マックス・フェルウタッペンはカートでステップアップしていかなければならなかった。また、ワールドクラスのアドバイスとトップレベルのスタッフが得られなければワールドチャンピオンへの道は開けない。では、次のマックス・フェルスタッペンを目指している人は一体何をどうすれば良いのだろうか? マックス・フェリスタッペンが、レーシングドライバーとしてキャリアをスタートさせたい人のために5つのアドバイスを送った。優秀なチームを手に入れるマックス・フェルスタッペンは次のようにアドバイスを送る。「自分を助けてくれる優秀なチームを見つける必要がある。始めたばかりの頃はまだレーシングというスポーツをほとんど理解できていないから、自分ひとりでやろうとしてもちゃんと学べない。これは、どのスポーツでも言えることだと思うけれど、最高の知識を持っている人から学ばなければならない」「僕なら地元のカートチームを訪れて、色々と話を聞いてみるところから始める。徐々に自分を助けてくれる人たちが必要になっていく。自分のカートを調整してくれるメカニックなどがね。あとはもちろん、ドライビングのアドバイスを送ってくれるコーチも必要だ。彼らが自分を導いてくれる。僕はラッキーだった。父が最初から隣にいたから、初日から素晴らしい学習環境が得られていた」一歩ずつ着実にステップアップするマックス・フェルスタッペンは、自分が身を置いている世界を学び、時間をかけて成長していくことが重要だと信じている。焦ってステップアップするべきではないのだ。「コンペティティブなレースで走りたいなら、地元からスタートして全国レベルへステップアップしていくべきだ。6歳くらいの子供なら特にそうするべきだと思う。レース経験がないなら、数シーズンは地元で走り込みたい。背伸びは禁物だ。僕は11歳か12歳から全国レベルを走るようになり、そのあとでインターナショナルレベルへステップアップした。基本を学び、サーキットを学べば、自分の戦いができるようになる」すべてを自分で揃える必要はないマックス・フェルスタッペンは、自分と父親が国内やヨーロッパを転戦するために採用していたアプローチは他のドライバーたちのものとは異なっていたと振り返る。「ヨーロッパレベルで戦っているときは、主にベルギーとオランダ、フランス、ドイツのレースに参戦していたけれど、僕たちは自分たちのバンですべてのレースへ向かっていた。でも、自分たちですべて揃えられなくても、チームが揃えてくれるし、彼らと一緒に移動すれば良い。これが一般的なアプローチだけれど、少し高くつく。というわけで、最初のアドバイスに戻るけれど、やはり優秀なチームに恵まれることが重要だ」インターナショナルレベルで学習する「多くの人ができるだけ早く次のステップへ進もうとしている。最後は自分次第だと思うけれど、僕の場合は、準備が整ったという実感が得られてからインターナショナルレベルへステップアップした」マックス・フェルスタッペンは、インターナショナルレベルではレーシングの本質が理解できるので、数シーズンは過ごすべきだとアドバイスを送っている。「インターナショナルレベルのカートでは、レーシングマシンに乗るためのあらゆる基本を学ぶことになる。ドライとウェット両方でのギアやクラッチの使い方などを学ぶ。レースクラフトも学ぶことになるし、レーシングとは何かを理解できるようになる。また、ファクトリーチームに所属する20代のドライバーたちを相手に走れる」「シングルシーターへステップアップする前に1シーズンくらい延長するのはグッドアイディアだと思う。年長のドライバーを相手にしていると経験値が稼げるから、自分のためになるね。彼らを相手に問題なくレースができて、順調に成長できていると感じたら、次のステップへ進むべきだ」活動資金を集めるマックス・フェルスタッペンの最後のアドバイスは当然のものだ。プロドライバーになるためには資金を集めなければならない。「正しいチームを手に入れることが一番重要だ。でも、ファクトリーチームかプライベートチームにいても、ある程度の活動資金が必要になる。悲しいけれど、活動資金がなければ先へ進めない」「カートでも高額な活動資金が必要になる。経済力がなければ、活動が大幅に制限されてしまう。だから、貯金をするか、誰かに助けてもらうしかない。簡単ではないけれど、このスポーツで上を目指すためには絶対に必要なことだ」
全文を読む