8月20日(日)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第10戦ラリー・ドイチェランドの最終日となる競技4日目、デイ4がドイツ西部のボスタルジーを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC #11号車)が総合4位、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)が総合7位、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC #12号車)が総合21位でフィニッシュした。
ラリー・ドイチェランドの競技最終日は、2本のステージを各2回走行する計4SSで、その合計距離は51.95km。4位の選手と4・2秒差の5位でデイ4をスタートしたハンニネンは、ポジションアップを実現すべくオープニングステージのSS18で全開アタックを敢行しベストタイムを記録。狙いどおり4位浮上を果たし、ターマックラリーでの自己ベストとなる総合4位でフィニッシュした。また、SS19ではラッピがベストタイム、ラトバラがセカンドベストタイムを刻み、ヤリスWRCは今大会5本目となるSS最速タイムを刻んだ。そして、ボーナスの選手権ポイントがかかるパワーステージに指定された最終SSでは、ラッピが1位と0.2秒差の2番手タイムを、ラトバラが3番手タイムをマークし、それぞれボーナスポイントの獲得に成功。ラトバラは総合7位で、ラッピは総合21位で完走を果たした。今回のラリーではヤリスWRCのターマックにおける競争力向上がタイムで証明され、チームはポジティブな形でラリーを締めくくった。FIA世界ラリー選手権(WRC)次戦は10月5日から8日にかけて、スペインのサロウを中心に開催される第11戦「ラリー・デ・エスパーニャ」。グラベル(未舗装路)とターマックの両路面が舞台となるシーズン唯一のミックスサーフェスラリーに、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamはラトバラ、ハンニネン、ラッピのヤリスWRC 3台体制で臨む。初日のデイ1はグラベル中心のステージを走行し、デイ2およびデイ3はターマックのステージを走行する。また、デイ1の夜にはグラベル仕様のラリーカーを、ターマック仕様に変更する大掛かりな作業がサービスパーク行われるため、メカニックやエンジニアにとってもラリー・デ・エスパーニャは大きなチャレンジとなる。トミ・マキネン (チーム代表)今回の自分たちのパフォーマンスには満足しています。ユホは週末を通して素晴らしい走りを続け、SSでは2度ベストタイムを記録しました。彼には表彰台争いをできる速さがあったと思います。ヤリ-マティはラリー序盤非常に速く、金曜日にトラブルが起こらなければきっと優勝争いに加わることができたでしょう。エサペッカは最終日、このような難しい条件のターマックラリーを戦えるという自信を深め、大きく成長しました。来年はきっとラリー・ドイチェランドで優勝争いができるはずです。今回はヤリスWRCのパフォーマンスがターマックラリーでも高いレベルにあると自信を持つことができましたので、今後がとても楽しみです。次戦のスペインでさらに競争力を高めるべく、引き続き改善に努めます。ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車)今朝最初のSSでは、まだ調子が上がっていなかったのでやや遅れをとりましたが、次のSSはうまく走れました。自分が好きなタイプのコースだったので、その再走となるパワーステージには自信を持って臨みました。しかし、SSをスタートしてすぐ左コーナーで何かに当たってしまい、その後はパンクを回避するためペースを落としました。ラリー序盤にトラブルで遅れたことを考えれば、こうしてポイントを獲得できたのは喜ぶべきことだと思います。ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)ラリー序盤に大きく遅れてしまいましたが、それ以降は良い戦いができました。4位という結果には本当に満足しています。ラリー期間中を通して、クルマもフィーリングも素晴らしい状態でした。今朝は最初のSSでアタックを楽しみ、その後は少しペースを落としました。今シーズンの前半と比べると、後半はとてもポジティブなラリーが続き嬉しいですね。エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #12号車)昨晩は、うまく行かなかった理由を精査し、原因を見つけることができました。その結果、今朝は状況が改善され2本目のSSはうまく走れましたが、その次のSSではブレーキタイミングの遅れによりコースを外れ、エンジンが止まってしまいました。また、最後のパワーステージではひやっとするシーンもありましたが、幸運にも切り抜けることができました。いろいろありはしましたが、今日のスピードには満足しています。関連:【WRC】 ラリー・ドイチェランド 結果:オット・タナクが今季2勝目
全文を読む