2月9日(木)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンが開幕。スウェーデンのカールスタードでスーパーSSが行なわれ、ヤリスWRCをドライブするヤリ-マティ・ラトバラがベストタイムをマーク。TOYOTA GAZOO Racing WRTに、参戦2戦目で初めてのSSベストタイムをもたらした。また、同じくヤリスWRCのユホ・ハンニネンも安定した走りで8番手タイムを刻むなど、TOYOTA GAZOO Racing WRTは順調なスタートをきった。
9日(木)は午前中にサービスパークが置かれるトルシュビー近郊でシェイクダウンが行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのドライバーおよびコ・ドライバー計4名はマシンの最終確認作業を行なった。そして、トルシュビーの南、約100kmのカールスタードで午後8時過ぎに競技がスタート。雪と氷に表面が覆われたアリーナで、SS1として2台同時出走のスーパーSSが行なわれ、全長1.9kmのショートコースでラトバラが全体のベストタイムをマーク。チームとマシンに初のベストタイムをもたらすと共に、ラリーをリードする立場で1日を締めくくった。また、チームメイトのユホ・ハンニネンも順調にスーパーSSを走破した。 競技2日目となる明日のデイ2は、スウェーデンからノルウェーにかけて広がる森林地帯のスノーロードで7本のSSが行なわれる。2カ国にまたがるSSの合計距離は145.65kmで、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は527.18km。オープニングのSS2は午前7時59分に開始となり、サービスパークが置かれるトルスビュー周辺で午後5時15分にスタートするSS8でデイ2の競技は終了となる。 トム・フォウラー(チーフエンジニア) 今朝のシェイクダウンでは、前戦のモンテカルロと同じように使用本数の制限があるタイヤを温存することを最優先しました。ラリー本番でドライバーたちがベストなタイヤ選択を行なえるようにするためです。夜に行なわれたスーパーSSではヤリ-マティがベストタイムを刻み、とても良いスタートとなりましたが、本当の勝負は明日からです。今年のコースは路面が全体的に凍結して硬く締まっており、明日以降は積雪の可能性もあります。本日の走行で良い感触をつかむ事ができたので、明日からのチャレンジがとても楽しみです。明日はもっとも長い距離を走る1日となるので、チームとして万全の準備をして勝負に臨むつもりです。 ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC#10号車) 前戦のラリー・モンテカルロでは2位という予想以上の順位でフィニッシュすることができ、我々のモチベーションはさらに高まりました。さらに良い結果を望む声も聞こえてきますが、シーズンはまだ始まったばかりですし、落ち着いて1戦ごとに着実にステップアップしていくことが何よりも重要だと考えています。今回のラリー・スウェーデンは非常にハイスピードなラリーなので、ハンドリングとエンジンパフォーマンスがポイントになるでしょう。今日はスーパーSSでチームとヤリスWRCにとって初のベストタイムを刻むことができて嬉しかったので、明日以降もこの調子を保ち続けたいと思います。 ユホ・ハンニネン(ヤリスWRC#11号車) 今朝のシェイクダウンではタイムを出しに行くのではなく、クルマが正常に作動するかどうかに集中して走行し、すべてがうまく機能していることを確認しました。日没後にカールスタードで行なわれたスーパーSSには多くのファンが集まりとても素晴らしい雰囲気で、コースコンディションも良好でしたが、私自身は少しだけナーバスになっていたような気がします。しかし、SSではヤリスWRCの良い動きに助けられ、全体をうまくまとめることができました。【WRC】 ラリー・スウェーデン:トヨタのヤリ-マティ・ラトバラがデイ1首位