全8戦で戦われるFIA世界耐久選手権(WEC)も残すところ2戦。その第7戦バーレーン6時間レースの公式予選が終了し、トヨタは2番手と4番手のタイムを記録、最前列グリッドからのスタートとなった。トヨタは、2013年の第6戦富士6時間レース以来、最前列グリッドからのレーススタートを継続しており、ここバーレーンで10戦連続となる。
今週末の結果次第でドライバーズ選手権タイトル獲得の可能性を秘めたTS040 HYBRID 8号車のアンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミは、ポールポジションを奪ったポルシェから僅か0.265秒遅れる1分43秒410のタイムをマーク、2番手グリッドを獲得した。7号車はアレックス・ブルツとマイク・コンウェイが予選を走り、1分44秒260で予選4番手。この2台で現在29点差をつけてリードしているマニュファクチャラーズ選手権を戦い抜く。WECのスターティング・ポジションは複雑な予選システムで決定される。各車2人のドライバーが最低2周のタイムアタックを行い、それぞれ最速2周の平均タイムを合わせたタイムで決まる。25分の予選セッションが始まるとすぐ、トヨタはまず7号車をブルツが、8号車をデビッドソンがドライブ、それぞれ2周のタイムアタックを終えるとブルツはコンウェイに、デビッドソンはブエミにステアリングを託した。共に力強い走りを見せ、7号車のコンウェイはこれまで一度しかTS040 HYBRIDで予選を走ったことがなかったにもかかわらず、セッション終盤まで8号車に続く3番手の速さを見せていた。しかし、セッション終了間際にポルシェに0.069秒先を越され、4番手に後退。8号車をデビッドソンから受け継いだブエミは、3周のアタックを終えると、決勝レースに向けてタイヤを温存するために、セッションを終えた。これは、すべての出場車が予選を走ったタイヤで決勝レースをスタートしなければならないルールのため。決勝レースは、明日・土曜日の現地時間午後3時(日本時間午後9時)に6時間にわたる熱戦の火蓋を切って落とされる。TS040 HYBRID 7号車:(アレックス・ブルツ/ステファン・サラザン/マイク・コンウェイ)公式練習3回目: 2番手(1分44秒710) 26周予選:  4番手(平均1分44秒260)アレックス・ブルツ:我々の予選は計画通りには行きませんでした。クルマの状態もあまり良くなく、性能を引き出すことが出来ませんでした。時にはこうしたこともあり、悩んでも仕方ありません。とにかく、明日の6時間レースでより良い結果を目指して頑張るのみです。マイク・コンウェイ:予選は悪くありませんでした。最初の周回は良かったのですが、プッシュした2周目に急にタイヤが垂れてしまいました。クールダウンしてもう1度タイムアタックを行い、初めは良かったのですが、セクター3でタイムロスをしてしまいました。残念ながら、我々が求めていたレベルには達することが出来ませんでした。ライバルのポルシェに勝つのはたやすいことではありません。明日は心機一転、出来る限りプッシュして行きます。TS040 HYBRID 8号車:(アンソニー・デビッドソン/セバスチャン・ブエミ)公式練習3回目: 5番手(1分46秒226) 21周予選:  2番手(平均1分43秒410)アンソニー・デビッドソン:ドライバーとしてはポールポジションが獲得出来ればそれに越したことはありませんし、ボーナスポイントも獲得出来るので良いのですが、納得出来る結果でした。予選でのポルシェの速さを見て、正直なところ彼らを破ることは難しいと思っていました。それだけに、最前列グリッドを獲得出来たことは本当に喜んでいます。明日はタイヤの摩耗やマネージメントという要素もありますし、全く異なる1日になると思うので、決勝レースが楽しみです。セバスチャン・ブエミ:全体的に見て我々のパフォーマンスには満足しています。いつもポールポジションを争っていた我々が、今日、平均タイムでコンマ2秒遅れを取ったというのは、ポルシェが良くやったということです。しかし、我々の競争力は高く、決勝レースではハードなバトルとなったとしても良いペースで周回を重ねられることを確信しています。我々の目標は最後までクリーンなレースを戦うことで、そうすれば自ずと結果は付いてくるはずです。
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