トヨタは、F1シンガポールGP決勝レースで、ティモ・グロックが4位、ヤルノ・トゥルーリはリタイアだった。スタートの後、ティモ・グロックは6番手、ヤルノ・トゥルーリは9番手まで順位を上げた。そして、レース中盤にはセーフティカーが出る展開となったが、両者揃って順位を上げ、ポイント圏内を走行。しかしその後、ヤルノ・トゥルーリはクルマのトラブルで無念のリタイアを喫した。ティモ・グロックは堅実な走りを見せ、最終的に4位に入賞し、貴重なポイントを獲得した。
ティモ・グロック (4位)「今日自分が行った仕事に満足している。何のミスもしなかったし、4位入賞は良い結果だよ。このようなコンディションの中でのレースはとても厳しかったし、あんなにバンピーな路面では、クルマをドライブするのはあまり快適ではなかった。明日になったら、今日の影響が自分に出てくるだろうね。今年始めの目標が、今シーズンの間に20ポイントを獲得することだったから、3レースを残して達成できて非常に満足している。しかしながら、私はチームがコンストラクターズ選手権で4位を獲得してシーズンを終えるのを手助けするべく戦っており、我々は今日少し不運だった。けれど、素晴らしい仕事をしたフェルナンドにお祝いを述べたい。我々は、富士に向かい、巻き返しを図る。」ヤルノ・トゥルーリ (リタイア)「レースはかなりうまく行っていた。私は、ワンストップ戦略だったが、好調なスタートを切ることができた。セーフティカーの後、私はコース上で最も速いドライバーのひとりだったし、何周かの間はレースをリードしていた。しかし最終的に、かなり悪い状態で始まった週末は、さらにひどい形で終わってしまったよ。5位でレースを終えられそうだったときに、油圧系の問題が生じてしまった。私にとってかなり困難だった週末から思えば、良いポイントにつながるはずだったんだけどね。かなり失望しているから、今は疲れ果てているよ。本当に一生懸命戦って、良い仕事をしていても、不運に見舞われてしまったら、何もできないんだ。今後は、多くの幸運が私に味方すると思っているよ。」 新居章年 技術コーディネーション担当ディレクター「ティモが力強い走りを見せ、荒れたレースにおいて4位入賞してくれた。市街地レースであり、アクシデントがおきやすいと考え、ティモとヤルノと異なったストラテジーを選んだ。レース序盤に予想通りセーフティーが出る展開となり、2台揃って入賞、ポイント獲得が見えてきたときに、ヤルノのクルマにトラブルが起こり、ヤルノはリタイアせざるを得なかった。チームとしても残念だし、粘り強く走っていたヤルノにも申し訳ないことをした。次はいよいよホームグランプリの富士スピードウエイでの日本GPとなるが、必ず力強いレースをお見せするのでぜひ応援頂きたい。」山科忠 TMG会長 兼 チーム代表「クルマがバンピーなコンディションにあまり適していないことが判明した、公式練習と予選での我々のパフォーマンスを考えると、チームはとても良い仕事をした。予想通り出たセーフティカーが、コースにいた間を考慮に入れると、我々の戦略はかなり称賛に値するものだった。そして、ヤルノのクルマの問題が起きるまで、我々は良い状態にいたと思う。この問題により、多くのポイントが犠牲になってしまった。両ドライバーは、本当に良いパフォーマンスを見せ、難しいコンディションにもかかわらず、可能な限り一生懸命プッシュしてくれた。4位獲得は嬉しいが、両方のクルマをトップ6以内に入れることができたら良かったのにと思う。我々は、ヤルノのクルマの油圧系問題を分析して、それがなぜ起こったのかを発見しなければならない。正直なところ、何人かのドライバーのレースがセーフティカー規則で台無しにされた。我々はこの件に関して激しい議論を何度もしているので、そろそろ状況が改善されるべき時期であると思っている。今は、もちろん日本グランプリに注目を移している。富士スピードウェイで良い結果を獲得するために、本当に一生懸命自分達をプッシュしていく。」