トヨタは、F1フランスGP決勝レースで、ヤルノ・トゥルーリが3位表彰台、ティモ・グロックは11位だった。トヨタF1チームにとっては、2006年4月のオーストラリアGP以来、2年2ヶ月ぶりとなる表彰台となった。また、先日事故で亡くなったオベ・アンダーソンに結果を捧げた。トヨタはチーム全員がオベに哀悼の意を表し、マシンやウエアなどに喪章をしてレースを挑んだ。
ヤルノ・トゥルーリ (3位)「チーム全体にとって素晴らしい結果を獲得し、素晴らしい週末となった。トヨタ・モータースポーツのために多くの貢献をしてくれた故オベ・アンダーソンに、我々はこの結果を捧げたかったから、とにかく頑張ったんだ。今日はハードでタフな、そして素晴らしいレースだった。我々よりも速いクルマと闘わなければならなかったにも関わらず、我々のペースは良かった。私は本当に一生懸命闘わなければならなかったけれど、それこそ、人々が私とトヨタに望んでいることだったんだ。レース終盤で雨が降り出したときは、注意しなければならなかった。何故ならば、前を走っているときは、状況がどれだけ悪いかを判断するのは難しいからね。けれど、私は自分のリズムを取り戻して、まさしくゴーカートのようにホイールとホイールが接するほどの激しい闘いをヘイキと繰り広げたんだ。クルマの新しいパーツを作ってくれたファクトリーのメンバーから、今日パーフェクトなピットストップを行ってくれたメカニックのメンバーにいたるまで、チームは今週末に全くミスをしなかった。やるべきことはまだあるけれど、今日に関して我々は非常に満足しているよ。チームはとても素晴らしい仕事をしている。そして、クルマはさらに競争力を増していて、全員がやる気になっている。物事は進歩しているんだ。」ティモ・グロック (11位)「私にとって、今日は厳しい日となった。好調なスタートを切れて、最初のスティントではクルマの調子が良かったから、かなりプッシュすることができたんだ。けれど、ピットストップの後にタイヤにめくれ磨耗が生じ、その結果、アンダーステアが出たため、同じペースを維持することに苦労したそれは、レースの大部分でクルマが滑っていたことを意味していて、戦略上でも、上手く行かなかった。ピットストップの度に症状は悪化していき、最終的にポイントを獲得することができなかった。しかし、ヤルノが3位表彰台を獲得できたのは素晴らしいことだ。彼とチームにとってパーフェクトな結果となった。前回のテスト以来、我々は確実に進歩を遂げている。そして我々のペースは、来るレースできっともっと良い結果を手に入れられるということを示している。」新居章年 技術コーディネーション担当ディレクター「ヤルノが3位表彰台を獲得してくれ、本当に嬉しい。ストラテジー、ピットストップとチームもミス無く仕事をこなせたし、ヤルノの最後10周は本当に彼の経験が物を言った、素晴らしいドライビングだったと思う。ティモが第2スティントでペースが上がらず順位を落としたのは残念だが、今回の結果はチームにも一段の弾みになったし、自信にもなった。更に上を目指して頑張りたい。」ジョン・ハウエット TMG社長「トヨタ・モータースポーツに関わる皆にとってファンタスティックな一日となった。久しぶりの表彰台獲得であり、我々は、この結果を、チームに多大な貢献をしてくれ、逝去が惜しまれる、オベ・アンダーソンに捧げたい。またクルマを改良するために一生懸命作業してくれた、ファクトリー、レースチーム、テストチームの皆へおめでとうと言いたい。先週のバルセロナで、我々は良いテストを行えた。そして、今日ヤルノは驚異的な仕事をしてくれた。終盤の走行では、激しい攻防戦となったが、ヤルノは非常に経験豊富だし、クリーンな闘いだったから、見ていて素晴らしかった。雨が降り始めたとき、彼は注意しなければならなかったが、コバライネンを後ろに抑えるために良い仕事をしてくれた。ティモにとっても励みになる週末となった。彼は予選ではとても良かったのだが、今日はトラフィックで上手く行かなかった。彼はヤルノと比べて、アンダーステアに苦しんでいたので、我々はそれを調査しなければならないだろう。両車が汚れている側のコースから素晴らしいスタートを切ることができたので、この先もそれが続けられたらいいと思っている。もちろん、我々のペースは先頭グループにまだ遅れをとっているので、プッシュし続けなければならないが、今日の結果には非常に満足している。」