トロロッソ・ホンダのチーム代表フランツ・トスト、テクニカルディレクターのジョディ・エギントン、ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、F1シンガポールGPの決勝レースをそれぞれ振り返った。トロロッソ・ホンダは2人のドライバーで戦略を分け、11番グリッドのピエール・ガスリーがハードタイヤ、14番グリッドのダニール・クビアトをミディアムタイヤでスタートさせた。
ピエール・ガスリーは1ストップ戦略を手堅く成功させて8位でフィニッシュ。一方、ダニール・クビアトはミディアムでの第1スティントに苦労したことで早めにピットインを行い、セーフティカーのタイミングで2ストップに変更。ポイント獲得を目指したが、終盤にキミ・ライコネンとの接触もあり、15位でレースをフィニッシュした。ジョディ・エギントンは「今夜はトロロッソにとって波乱に満ちたレースだった」と振り返る。「ピエールは長いオープニングスティントのためにプッシュし、セーフティカーの導入と彼が示した良いペースが我々の有利に働いた。レース終盤にはタイヤに多くのパフォーマンスがあったし、うまく使うことができたが、最後はリスタートで順位を上げたランス(ストロール)を抜くことができなかった。ピエールは8位でレースを終え、チームに貴重なポイントをもたらしてくれた」「ダニールのプライムタイヤでのファーストスティントは期待していたよりもやや遅かった。タイヤが予想よりも早くに落ちてしまい、我々は戦略を変更して彼を後半の戦いに戻そうとした。残念ながら、彼はクルマに小さな問題を抱えて一貫性に苦しんでおり、ポイントを獲得することができなかった」「全体としてはポイントを獲得できたので良いレースだったと思うし、チャンピオンシップの準備を落とすこともなかったので満足している」フランツ・トストは「毎年、シンガポールはシーズンのハイライトであり、満員のグランドスタンドによって素晴らしい雰囲気だった。それはF1への関心が非常に高いことを示していると思うし、喜ばしいことだ。またレースは序盤から多くのオーバーテイクがあり、レースのドラマを増やす3度のセーフティカーが入る非常に面白いものとなった」と振り返る。「我々の側では、予選はあまりうまくいかなかったが、いくつかのペナルティによってピエールは11番手、ダニールは14番手からレースをスタートした。我々はダニールをプライムタイヤ、ピエールをベースタイヤでスタートさせるという二人に異なる戦略を採ることを決定した」「ダニールはプライムにあまり満足しておらず、グリップレベルが非常に悪いと報告してきたので、より多くのペースを見い出せるように予定よりも早めにピットに入れた。1回目のセーフティカーが配備された際、我々は戦略を変更して再び彼をピットに入れてオプションタイヤで送り出した。彼は追加のグリップによって良いオーバーテイクを成功させたが、残念ながら、レース終盤にキミ・ライコネンと接触にとってポジションを失い、15位でレースを終えることになった」「ピエールは素晴らしいレースを走り、すべてをコントロールしていた。彼はクルマと戦略にも満足していた。彼はノリスとのギャップを縮めていたが、抜くことはできなかった。それでも、彼は8位という素晴らしいポジションでレースを終え、トロロッソのクルマで彼のベストパフォーマンスを示した。来週、我々はソチに向かう。ここシンガポールと同じような素晴らしい見応えのあるレースになることを楽しみにしている」田辺豊治は「ガスリーはいくつか素晴らしいオーバーテイクを仕掛けて貴重な4ポイントを獲得しました。クビアトのペースは悪くはありませんでしが、ポイント圏内でフィニッシュすることはできませんでした。全体として、我々は4台中3台がポイントを獲得しましたが、前のクルマにもっと近づけるようにプッシュし続けなければなりません」と語った。関連:F1ポイントランキング | ルクレールが3位に浮上 (シンガポールGP終了時点)