トロロッソ・ホンダは、F1イタリアGPの決勝レースで、ピエール・ガスリーが11位、ダニール・クビアトはリタイアでレースを終えた。フランツ・トスト(チーム代表)「ダニールが12番手、ピエールが17番手からレースをスタートした。両ドライバーともかなり良いスタートを決め、12番手と14番手でオープニングラップを終えた。最初の数周はすべてをコントロールできており、できるだけ長くステイアウトして後半にオプションタイヤに履き替えることを狙ってプライムタイヤでスタートした」
「残念ながら、ピエールのレースはストロールによって悪影響を受けた。接触を回避するためにグラベルトラップを走らざるを得なくなり、タイムを大量に失い、おそらくはマシンパフォーマンスも失った。バーチャルセーフティカー中に2台をピットに入れてオプションタイヤに交換することにしたが、すべてうまくいっていた。ダニールがレースに戻った際、6番手で素晴らしいペースを発揮していたので、オイル漏れでリタイアしなければ、6位か7位でフィニッシュできたと思っている。その後、ピエールはノリスの後ろに詰まってしまい、オーバーテイクできず、11位でフィニッシュすることになった。もっと良い結果を期待していたので非常に期待はずなレース週末になったが、シンガポールでもっと強力な競争力を示すためにもすべてを分析しなければならない」ジョナサン・エドルズ(チーフレースエンジニア)「チームとしてフラストレーションのたまるレースだった。クリーンエアに出た際には見事なペースを発揮できるマシンに仕上がっていたので、大量ポイントを獲得する力はあったはずだ。レース序盤は問題なく、いくつかのインシデントのアドバンテージをうまく生かせた。残念ながら、ピエールはコース復帰しようとしていたストロールとの接触を回避するためにコース外を走らざるを得ず、大きくタイムを失った。そのせいでポジションを落とし、もっと良い結果を出す可能性にも影響した。ダニー(クビアト)に関しては本当に強力なレースをしていたので、長く走り、レース中盤に前が開けた状態でマシンのペースを生かすことを計画し、彼は懸命にプッシュしていた。バーチャルセーフティカーがいいタイミングで入ったので、2台をピットに入れ、そこから大きなアドバンテージを得られるはずだったが、ダニーがピットアウトする際にスモークが確認され、データでオイル漏れがあることに気づいた。今後のレースのために温存するため、コース上でストップさせることにした。ダニーには7位が見えていたので残念だ。ポジティブな点はマシンが良いペースを発揮していたことだ。そのため歴史的に我々が良いパフォーマンスを発揮してきたシンガポールに向かえることに満足してもいる。今シーズン序盤に学んだことを生かし、競争力を発揮できる良いパッケージに仕上げる自信はある」ピエール・ガスリー「17番手からのスタートだったので、今日は難しいレースになると予想していたが、今日はいろいろなことがあった一日だった。スタートはうまくいき、最初の1周で13番手まで上がることができた。展開はうまい具合に進んでいたが、ストロールがコースオフしてから戻ってきたタイミングが悪く、彼との接触を避けるためグラベルまで逃げなくてはならなくなり、2つポジションを下げてしまった。それが原因で、(ポイント獲得となる)9位からはわずか3秒の差で届かずレースを終えることとなった。理想的な結果とはならなかったが、このレースウイークではいいパフォーマンスをみせることができたし、グリッド後方からのスタートでもポイント獲得も可能なペースで走行することもできた。次戦のシンガポールでは、ペナルティーのないクリーンなレースをして、最大のポテンシャルを発揮して戦える一戦となることを期待している」ダニール・クビアト「今日は僕たちにとってすばらしい一戦となるはずだった。僕がリタイアとなってしまったときに、Aston Martin Red Bull Racingと互角に戦えていたので、僕たちのチームもポイント獲得の可能性が見えていた。しかし、いいパフォーマンスができているときでも、マシンにトラブルが発生してしまえば、あきらめなければならないのがモータースポーツというものだ。周りのマシンと同じようなラップタイムで走行できていたうえに、新しいタイヤを装着していたので、トップ10に入れる自信が十分にあった。ポイント獲得に至らなかったのはとても残念だが、ここ最近日曜の決勝では力強さをみせることができていると思う。なので、いい結果を目指し、次戦のシンガポールに向けて、気持ちを切り替え挑みたいと思う」