トロロッソのF1チーム代表を務めるフランツ・トストは、ダニール・クビアトはレッドブルに復帰する準備ができていると考えているが、その一方でピエール・ガスリーにはもっと時間を与えるべきだとも語る。ダニール・クビアトが、F1ドイツGPでトロロッソに11年ぶりの表彰台をもたらしたことで、レッドブルでピエール・ガスリーに代わってマックス・フェルスタッペンのチームメイトを務めるべきだとの見方が強まった。
ダニール・クビアトは、2015年にレッドブルのドライバーを務めていたが、2016年にマックス・フェルスタッペンと交代するかたちでトロロッソに出戻ったあと、2017年後半にはそのトロロッソのF1シートも失い、レッドブルのプログラムから完全に外された。ダニール・クビアトは、再びレッドブルで走る準備ができているかと質問されたフランツ・トストは「そうだね。今では長い時間が経ち、彼ははるかに成熟している。今の彼は何をすべきかをわかっているし、すべてにどのように対処すればいいかもわかっている。彼はさらに一歩前進を果たしている」「私が常にドライバーを教育するためには3年が必要だと言っているのはそれが理由だ。彼はレッドブルで走る準備ができている。レッドブルはまた別のレベルだ。レッドブルは勝利を争うチームであり、チャンピオンシップを争うチームだからね」「そのために別のプレッシャーにさらされるし、別のレベルで取り組まなければならない。それをトロロッソと比較することはできない」「彼はレッドブルにいたときとは別のドライバーだ。彼は若かった。わずか1年でレッドブルに行くことになったのは、セバスチャンがフェラーリに移籍したからだ」「その間に彼はたくさんのことを学んだ。昨年もフェラーリのシミュレータでたくさんのことを学んだ。それに我々はすでに11レースを戦っているし、ここでも多くのことを学んでいる」「ダニールは非常に高い天性のスピードを兼ね備えているし、彼は我々が知っていた本当に技術のあるドライバーだ。我々はフォーミュラ・ルノーやGP3、F1の初年度からそれを知っていた」レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、シーズン途中にダニール・クビアトとピエール・ガスリーの交代を否定しているが、クビアトがF1ドイツGPで表彰台を獲得したことで、ガスリーへのプレッシャーが増しているのは確かだ。フランツ・トストは、2020年もダニール・クビアトとアレクサンダー・アルボンのドライバーラインナップを維持したいが、決定はレッドブルに委ねられていることを明らかにしている。「レッドブルでのドライバーのラインナップが変わらないことを願っているし、我々のドライバーを継続したいと思っている。これまでで最も強力なラインアップのひとつだからね」とフランツ・トストは述べ、ホッケンハイムで6位入賞を果たしたアレクサンダー・アルボンを“信じられないほど良いレース”をしたと賞賛した。また、フランツ・トストは、レッドブルで苦しんでいるピエール・ガスリーのことも擁護する。「我々全員がピエールのことをわかっている。ピエールもスキルの高いドライバーだ。私は彼を非常に高く評価している。だが、ここまでの彼のシーズンはそれほど運がなかったし、おそらく彼自身が期待していたパフォーマンスを示していない」「だが、このチームでマックス・フェルスタッペンが確立されていることも忘れてはならない。それに彼は信じられないくらい速い。おそらくマシンはピエールのドライビングスタイルに合っていないし、彼はそれに慣れる必要がある」「しかし、それには時間がかかりる。彼がそのレベルにいると思うので、レッドブルが彼に時間を与えることを願っている。遅かれ早かれ、彼はそこに辿りつくだろう。賭けてもいい」