トロロッソ・ホンダは、F1ロシアGP初日のフリー走行で、ピエール・ガスリーが8番手タイム、ブレンドン・ハートレーが16番手タイムだった。F1は第16戦ロシアGPを迎えた。ソチ郊外の特設サーキットは、2014年冬季オリンピック会場に隣接したサーキット。トロロッソ・ホンダは、今回パフォーマンスと信頼性の両面の向上のために改善を施したPUを投入。
規定数を超えるPUの使用によりペナルティーは科されるが、次戦鈴鹿での日本GP、そしてシリーズ後半戦を見据えた新PU投入になる。初日の金曜日、午前11時からプラクティス1、午後3時からプラクティス2が行われた。プラクティス1が開始された午前11時、気温23℃、路面温度26℃で、路面は滑りやすいコンディション。トロロッソ・ホンダの2台は、ピエール・ガスリーがウルトラソフトタイヤ、ブレンドン・ハートレーはソフトタイヤでコースインし、1周を走行する。その後、ハートレーもウルトラソフトタイヤに替え、2台はセッティングを進めた。このセッション、ガスリーが1分36秒944で12番手、ハートレーが1分37秒944で19番手となっている。午後3時からのプラクティス2は、セッション開始からトロロッソ・ホンダの2台はハイパーソフトタイヤでアタックシミュレーションを行う。最初のセットで、ガスリーが1分35秒665、ハートレーが1分36秒654とプラクティス1のベストタイムを大幅に更新。次のセットでもガスリーが1分35秒137、ハートレーが1分36秒024とタイムアップ。その後、ガスリーはウルトラソフトタイヤで、ハートレーはソフトタイヤで順調にプログラムを消化し、プラクティス2を終えた。プラクティス2では、ガスリーが8番手、ハートレーが16番手となっている。F1ロシアGP2日目は9月20日(土)、正午(日本時間午後6時)よりプラクティス3、午後3時(日本時間午後9時)より予選が行われる。ピエール・ガスリー (8番手)「今日は前向きな結果で終えられた一日でした。特にシンガポールではタフなレースウイークを過ごし、チームとしてペースを取り戻す“答え”を見つける必要があったのでなおさらです。その答えを見つけることができ、今日テストを行った新しくアップグレードしたエンジンに対しても手応えを感じることができました。残り少ないシーズンに向けて、期待が高まったのではないでしょうか。準備してくれたホンダには、本当に感謝しています。PU交換によるペナルティーで日曜日の決勝は後方グリッドからスタートになってしまうので、今週末は予選よりも決勝を重視して進めていきたいと思っています」ブレンドン・ハートレー (16番手)「日曜日はグリッド後方からのスタートになると分かっていたので、今日は決勝レースでのペースとマシンを速く仕上げることを優先して行いました。僕にとってソチは今回が初めて走るコースですが、一番好きなコースとは言えないかもしれません。ただ、序盤の何周かで学ぶことがたくさんありました。FP1で僕のマシンに小さいトラブルを発見し、FP2ではマシンのフロアを交換しなくてはなりませんでしたが、燃料を多く積んだロングランでは手応えを感じる結果となりました。FP2でもハイパーソフトでのタイムアタックは十分な結果を出せませんでしたが、ロングランのペースという点では前向きな結果を得ることができたと思います」ジョナサン・エドルズ (トロロッソ チーフエンジニア)「両マシンでのPU交換によりこのレースではグリッド降格のペナルティーを受けることがわかっていたので、それに沿った戦略を立ててきました。グリッド後方から決勝をスタートするので、このレースウイークは予選というよりレースでのロングランを重視しながら行うことにしています。新しいPUでの最初のサーキットでの走行になるので、いいパフォーマンスを引き出すために多くのセッティングの最適化が必要でしたが、FP2を終え振り返ってみると、課題をこなし上手くまとめられたように思えます。PUはすべてにおいてポジティブに見えますし、ホンダにはとても感謝しています! FP1ではいくつかの空力とリアタイヤのテストを行い、サーキットとダイナモでの相関性を向上するためのデータを収集しました。このテストも問題なく行うことができ、結果にも手応えを感じています。ただ、コース上は埃っぽくなりはじめグリップ力も低かったために、FP1ではセッション終了までに完ぺきなマシンのバランスを引き出すことができませんでした。FP1とFP2の間にトラックエンジニアとオペレーションエンジニアが協力して、マシンのバランスとグリップの問題を解決するために懸命にセットアップの変更を行ってくれました。一つの解決策として、FP1で問題を発見したブレンドンのマシンのフロアを交換することにしましたが、FP2の結果を見ると上手く作用してくれたようでした。ペナルティーとこの大会用に選んだタイヤの種類により、FP2では2セットのハイパーソフトをショートラン用として使うことができました。マシンは予選用のセットアップはされていませんでしたが、それでも悪くないパフォーマンスが見られました。ロングランを見据えた走行をタイヤの種類別に2台それぞれに分けて行い、ソフトタイヤでのブレンドンの走行には強い手応えを感じました。一方、ウルトラソフトはまだ改善するべき点が多いように思います。総合的には今日の走行ではいいポジションとして結果を出すことができたので、このレースウイークでの残りの走行での結果に期待したいと思います」田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)「今日は2台のマシンにアップデートしたPUを搭載して走行しました。これによりドライバーは日曜のレースでグリッドペナルティーを受けることになります。新たなPUをSTR13に搭載して走った初めてのセッションでしたが、P1、P2と実際のトラックを走る中で、PUのセッティングを進めました。一部最適化を要する部分はありましたが、総じて問題なく、ポジティブな結果を得られた一日だったと感じています」関連:・F1ロシアGP フリー走行2回目 | ルイス・ハミルトンがトップタイム・F1ロシアGP フリー走行1回目 | セバスチャン・ベッテルがトップタイム
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