トロロッソのテクニカルディレクターを務めるジェームス・キーは、トロロッソとの仕事を開始して以来、ホンダが自信を取り戻していることがパフォーマンス改善に繋がっていると感じていると語る。2015年にマクラーレンのワークスパートナーとしてF1復帰したホンダだが、信頼性とパフォーマンス不足によって3年間でパートナーシップを解消。今年から新たにトロロッソとのパートナーシップを開始してF1での評判を再構築している。
ホンダはトロロッソとのパートナーシップで大きな改善を果たし、両社はF1バーレーンGPでピエール・ガスリーが4位入賞という素晴らしい結果をもたらした。しかし、その後は再び信頼性問題もあり、ジョームス・キーいわず“ジェットコースター”のようなシーズンを過ごしている。だが、ホンダの進歩は、レッドブル・レーシングがルノーとの12年間のパートナーシップに終止符を打ち、2019年からホンダのF1パワーユニットを搭載することを納得させるには十分なものだった。「ホンダは多くのリソースとパワーを持っているが、新たなインプットが必要だったと考えている」とジェームス・キーはHonda Racing F1の公式サイトのインタビューで述べた。「我々は前シーズンまでに他のパワーユニットも使っていたので、何をどう進めていくべきか、何が実現可能かを、おおむね理解していた」「我々が考えるホンダの役割についても話し合うことができた。彼らは十分な人員、能力、資金力などがあったので、かなり素早く対応することができたと思っている」「ここまで彼らの変化を見てきたが、ホンダ内部での仕事はうまく進んでいるようだし、今はさらに、信頼性に対する懸念がない状況で仕事を進められている」「そして、彼らが自信を深めてきていることにも気づいた。一緒に働きはじめたときに比べ、よりリスクを取ってチャレンジしようとしている。この調子で続けていけば、いい方向に進んでいくと思っている」 ホンダのレッドブルとのパートナーシップは、ホンダとトロロッソの双方にいい効果をもたらすだろうという点ではジェームス・キーも同意するが、今シーズン中の進化が鈍化したり、シャシーチームの役割が減ったりするのではという見方には否定的だ。「我々にとっては昨シーズンよりプレッシャーが少ないだろうと多くの人が言っているが、そんなことはない」とジェームス・キーはコメント。「もちろんプレッシャーはある。ネガティブなプレッシャーよりもポジティブなプレッシャーになるように努めている。我々はお互いにとてもオープンでフランクだ。このことが、我々が課題を解決し進歩し続けるのに役立っている」「互いに非難し合うこともなく、オープンにコミュニケーションを取ることができている。パートナーシップがスタートした当初は、昨シーズンまでの難しい状況の影響により、ホンダが少しナーバスで自信をなくしているように見えた。それを彼ら自身の中で少しリセットし、いろいろと状況の整理をすることにより状況が改善できたと思っている」「組織変更を行ったことも助けになったと思っている。一人が担っていた非常に重い役責が今は2つにわかれたことで、複雑なタスクをうまくカバーできるようになったと思っている」ジェームス・キーは、よりよいパフォーマンスをするためのホンダの今シーズンの努力が、シャシーを開発するトロロッソへもいい意味でのプレッシャーをもたらしていると語る。「本当に大きなチャレンジだし、責任も重大だ」とジェームス・キーはコメント。「シャシー開発に関して会社から任されている部分は大きいし、その期待に応えなければならない。今シーズンに向けてメンバーの補強をしたわけではなくこれまでのメンバーと変わらないが、チームが一丸となってチャレンジに挑み、よくやっている」「不調があったとしてもとても小さなもので、パフォーマンスの改善などに集中することができたことはよかった。そして、その改善が実を結び始めている」
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