トロロッソ・ホンダは、F1アゼルバイジャンGPの2回のフリー走行で、ピエール・ガスリーが9番手/15番手、ブレンドン・ハートレーが12番手/18番手タイムだった。27日(金)、2018年のF1世界選手権 第4戦アゼルバイジャンGPのFP1、FP2が行われた。バクーの市街中心部に設定されたストリートコースは、長い直線とタイトなコーナーが組み合わされており、とても特徴的で難易度の高いコース。
トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーはGP2でこのコースを経験しているが、ブレンドン・ハートレーは初めての走行。FP1では、開始早々にガスリー車のパワーユニットの調整に若干時間を費やし、ガスリーは18周の周回にとどまったが、ハートレーは順調に32周を走行。このセッションを、ガスリーは9番手、ハートレーは12番手で終えている。FP2では、ウルトラソフトタイヤによるアタックとロングランを行い、ガスリーが15番手、ハートレーが18番手。両ドライバーともマシンに大きな問題はなく、予定通りの周回を消化し、マシンのセッティングを進めている。パワーユニットとしては、ストレートが長く厳しいコースなので、燃費とエネルギーマネージメントに重点を置いた調整と、サーキット特性に合わせたドライバビリティーの調整を行い、トラブルなく初日を終えた。アゼルバイジャンGPの2日目となる28日(土)は、午後2時(日本時間午後7時)よりFP3、午後5時(日本時間午後10時)より予選が行われる。ピエール・ガスリー (9番手/15番手)「バクーでの初日でしたが、ここは市街地サーキットであり、とても難しいコースです。FP1で僕は4、5周ほどしか満足に走ることができませんでした。いくつかマシンに問題があったため、あまり周回を重ねることができませんでしたが、9番手でセッションを終えられたことにはとても満足しています。コースは汚れてクリアではありませんでしたが、レースウィークのスタートとしてはとてもよかったと思います。午後にはコース状況も改善されましたが、マシンのバランスとグリップにあまりいい感触を得られず苦労しました。改善するべく、今夜中に解決策を見出さなければなりません。中団の戦いはとても僅差なので、FP3までにできることをすべて行い、明日の予選でいい結果につなげたいと思います」ブレンドン・ハートレー (12番手/18番手)「今日は問題のない一日でした!バクーは僕にとって初めてのコースでしたが、楽しんで学べました。すぐに慣れてスピードに乗った走りもできましたし、このストリートコースを楽しみました。走行も順調で、10番手以内に食い込むことができるかと思いましたが、セッションは残念ながら後方で終えることとなりました。まだ時間はあるので、今夜はマシンのさらに細部までチェックを行い、予選順位を少しでも上げられるように努力したいと思います」ジョナサン・エドルズ (トロロッソ チーフ・エンジニア)「バクーは今までのサーキットとはかなり違ったことを求められるコースです。特に、2kmのストレートにおける空力面での調整がカギとなるため、このコースに特化した空力コンポーネントを持ち込みました。今朝はコースが汚れていて埃っぽく、グリップもなかなか得られなかったため、序盤はタイムを出せずにいました。路面状況の問題によってフロントがロックしやすく、制御できなくなる症状を、どのドライバーも感じていたと思います。難しい状況の中、さらにピエールのマシンにはいくつかの問題を発見しました。パワーユニットに多少の変更が必要となったほか、空力テストもいくつか行いました。したがって、ベストな状態を引き出すことができず、ピエールにとっては不本意なFP1の結果となってしまいました。一方、ブレンドンにとっては問題のない一日となりました。FP1ではいくつかのメカニカルテストを実施し、FP2に向けて空力調整も行うことができました。路面温度が下がったので、タイヤを上手く作動させるための調整作業も行いました。FP2は問題なく走行できたものの、特にロングランでは期待していたペースでの走行とはなりませんでした。もっとタイムアップができるはずなので、今夜の作業で明日に向けて改善するべき所を見つけたいと思います。スリップストリームがこのコースのカギです。最終コーナーから先ではスリップで少なくとも0.4~5秒を稼げます。これで最速タイムを出したチームもありましたが、私たちはスリップなしでのタイムでした。予選でスリップを作り出してタイムアップすることは難しいですが、考慮すべき要素だと思います。今夜はやるべきことが沢山あるので、チーム一丸となって取り組みたいと思います」田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)「今回のアゼルバイジャンGPは、ストリートサーキットで行われています。そのため、今日のセッションは埃っぽい路面から始まり、走行を重ねるたびに徐々にトラックコンディションが改善されていきました。午前のFP1開始直後に、ガスリー選手のパワーユニットの調整のために少しだけマシンを止めることはありましたが、全体としては予定していたパワーユニットのプログラムをほぼすべて消化でき、スムーズな一日となりました」関連:・F1アゼルバイジャンGP フリー走行2回目:ダニエル・リカルドがトップ・F1アゼルバイジャンGP フリー走行1回目:バルテリ・ボッタスがトップ