トロ・ロッソは、2018年から搭載するホンダのF1パワーユニットに対応したギアボックスを自社で用意することを明らかにした。トロ・ロッソ・ホンダの噂が浮上した際、マクラーレンはトロ・ロッソにギアボックスを供給すると報じられていた。実際、マクラーレンのエグゼクティブディレクターを務めるザク・ブラウンは、レッドブルからギアボックス供給について打診があったことを明らかにしている。
しかし、最終的にトロ・ロッソは自社でギアボックスを用意することを決断したようだ。トロ・ロッソのチーム代表を務めるフランツ・トストは「ギアボックスは前年と同じようにトロ・ロッソが製造する」とコメント。だが、実際にギアボックスを製造するのはレッドブル・テクノロジーであり、これまでのフェラーリのエンジンでも、ルノーのエンジンでも、インターナルパーツはレッドブル・テクノロジーが供給し、ケーシングのみトロ・ロッソが製造してきた。ホンダのF1パワーユニットについても対応は問題なさそうであり、リアサスペンションに合わせてケーシングの設計を行っていくことになるだろう。トロ・ロッソのテクニカルディレクターを務めるジェームス・キーは「クルマのアーキテクチャーはパワーユニットの要求に沿って変化することになる。現在、我々のシャシーとギアボックスの設計については検討中だ」とコメント。「同様にパワーユニット導入という点でシャシーがパッケージ全体として最初から最大限のポテンシャルを発揮できるようにホンダと密接に協力していく」「大規模な変更というよりも、むしろ我々の計画の適応の問題であり、我々はホンダと協力して、設計と生産活動を再計画する過程になり、あらゆる重要な期限を確実に守っていく」ホンダは、トロ・ロッソを“ワークスチーム”とした1チームへの供給体制をとっていくことから、エンジンとギアボックスのマッチングに関しても密接な協力体制が敷かれることだろう。また、噂ではルノーがレッドブルへのパワーユニット供給を2018年で終了するとされており、レッドブルも2019年からホンダのF1エンジンを搭載することにあるかもしれない。その際、トロ・ロッソが培った経験は大いに役立つだろう。ホンダのモータースポーツ部長を務める山本雅史も「将来的にエンジンを供給する機会があれば、そうしない理由はありません」とレッドブルに供給する可能性については否定はしていない。ただ、現時点ではコース上でのパフォーマンスが我々のメインのゴールであり、そこに焦点を置いています」ジェームス・キー率いるトロ・ロッソのシャシーは非常に評価が高く、マクラーレンではないシャシーにホンダのF1エンジンを搭載した際のパフォーマンスは非常に楽しみである。