2004年 ル・マン24時間レースの優勝チームが、今シーズン10年ぶりにモータースポーツ界に復活。マクラーレンと再びタッグを組んでSUPER GTとスーパー耐久に参戦することを発表した。チーム郷(Team Goh)は、郷和道が1996年に設立。マクラーレンとの共同プロジェクトで全日本GT選手権にマクラーレン・F1 GTRで参戦したのをきっかけにモータースポーツ業界に本格的に参入。
2002年からアウディ・R8でル・マン24時間レースに参戦。2004年には荒聖治、トム・クリステンセン、リナルド・カペロとともにルマン24時間レースで総合優勝を果たした。2006年に資金難で一度活動を休止し、2009年に5年ぶりにポルシェ・RSスパイダーでル・マン24時間レースのLMP2クラスに参戦したもののリタイア。だが、チームの母体であった自動車雑誌『NAVI』の売れ行きの不振もあり、事実上チームは消滅していた。しかし、チーム郷は10年ぶりに復活。マクラーレンとのパートナーシップを復活し、マクラーレン 720S GT3でSUPER GT、スーパー耐久に参戦することになった。Team Goh Motorsportsは、McLaren Customer Racing Japanの旗印を掲げてSUPER GTとスーパー耐久でそれぞれ1台ずつマクラーレン 720S GT3で参戦する。また8月に開催されるインターコンチネンタルGTチャレンジの日本ラウンド『鈴鹿10時間レース』にも2台のマシンで参戦する。郷和道は「あまりに長い間レースから離れていました。レースは中毒のようなもので、戻ってこなければなりませんでした」と Autosport に述べた。「復活するタイミングを探っていました。GT3が安定したプラットフォームを提供し、マクラーレン・オートモーティブが車内で独自のクルマを開発しており、今が復活のタイミングとして理に叶っていました」「特に20年以上前に成功を収めたこともあり、マクラーレンと再び仕事をする機会は非常に特別なものです。マクラーレン 720S GT3で目にしたパフォーマンスはすでに非常に良い結果をもたらしています。そしてこれからのシーズンで優勝が期待できます。我々はこの新しい章の挑戦を楽しみにしています。すぐにまた一緒に成功を味わいたいです」マクラーレン・オートモーティブのモータースポーツ担当ディレクターを務めるダン・ウォームズリーは、今シーズン、日本の2つのシリーズでマクラーレン 720S GT3を走らせることを“非常に誇りに思っている”とし、チーム郷に「レース優勝をめざし、両方のチャンピオンシップでタイトルを獲得するために必要なものを持っていると信じている」と述べた。郷和道は、長距離レースのためにいモータースポーツに戻ってきたことを強調し、2020年にインターコンチネンタルGTチャレンジにフル参戦する意向であることを明らかにした。現時点での2020年はラグナ・セカ、スパ、鈴鹿で2台で参戦、バサーストとキャラミでは1台での参戦を計画している。2019年のSUPER GTには荒聖治とアレックス・パロウを起用。スーパー耐久では、アレックス・パロウ、阪口晴南、そして、自動車ジャーナリストの木下隆之という布陣で挑む。チーム豪は、まだ鈴鹿10時間のドライバーは発表していないが、1台のクルマにはIMSAスポーツカー選手権のスタードライバーを起用したいとしている。チーム郷の2台のマクラーレン・720S GT3には、かつてマクラーレン・F1 GTRで全日本GT選手権とル・マン24時間レースに参戦した際を彷彿させるピンクとグラファイトのカラーリングが施されてる。チームの運営は、かつてのチーム郷のスタッフによって設立されたセルブスが担当する。セルブルはTEAM MUGENを含め、SUPER GTやスーパーフォーミュラの様々なチームの請負業者として活動してきた。
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