SUPER GT第6戦「46TH INTERNATIONAL SUZUKA 1000km」の決勝レースが行なわれ、SUBARU BRZ GT300(井口卓人卓人/山内英輝)は8番グリッドからスタート、最終的に順位をひとつ上げる7位で完走を果たした。この日は朝から好天に恵まれ、気温・路面温度ともに高い状態でのレースが予想された。
チームは前日の予選結果を受けて、サスペンションセッティングを変更。8番手グリッドからどうやってポジションアップを狙うのか、柔らかめのタイヤを装着するSUBARU BRZ GT300にとっては、タイヤ交換のタイミングも重要な戦略と言える。10時55分から20分間のウォーミングアップ走行を終えたあと、決勝レースは12時30分からスタート。約6時間にもおよぶシリーズ最長のレースが幕を開けた。レースは5度のピットインが義務づけとなっており、チームは山内英輝をスターティングドライバーに据えた。ふたりで3回ずつのスティントを担当する計算だ。レースは途中2回のセーフティカーランを挟みながらも、大きな混乱なく進行。SUBARU BRZ GT300は、コーナリングとブレーキングの強みを活かし、ストレートスピードに勝るライバルを追い詰めるが、なかなかオーバーテイクするまでには至らない。それでも井口卓人と山内英輝のふたりは粘り強い走りを披露し、いくつもの見せ場を作りファンを沸かせた。また、チームもピット作業でタイムを短縮するべく、タイヤ無交換作戦を実施するなど攻めの姿勢で臨んだ。一時は3番手まで順位アップを果たすが、最終的には7位でフィニッシュ。優勝を狙っていただけに、悔しさの残る1戦となった。スターティングドライバーを務めた山内英輝は、第3、第5スティントも担当。「悔しいという気持ちは強いですね。ただ、現状のルールの中ではベストを尽くせたのではないかなと思います。単に後ろを走っているだけでは勝てないので、なんとか前に出られるように、挑戦し続けることが肝心だと思っています。コーナーをいかに速く走るかということを目標に、サスペンションやタイヤ、クルマ作りをしていかないと、ライバルを抜きにいくのは難しいなという感じです。“前を捉える”というところを自分自身でもトライしなければと考えています。次戦のタイはウェイトハンデが半分になりますし、今回みんな悔しい思いをしているので、それをバネに勝てるように頑張りたいと思います」と前向きに締めくくった。第2、第4、第6スティントを担当した井口卓人は、「苦しいレースでした。FIA GT3勢を相手に走り続けるのも大変でしたし、自分のレースができませんでした。コーナリングも精いっぱいなので、ピットで巻き返してポジションを上げたかったですが、なかなかいい流れにもっていけませんでした。この鈴鹿で勝つつもりだったので、ポイント的には厳しいですが、次戦のタイは苦手とはしていないので、予選でポールポジションを獲れる速さを作って、いいレースをして勝ちたいと思います」とコメント。次戦に向けて気持ちを切り替えて臨む。チーム総監督の辰己英治は、悔しさを押し殺しながら次のようにレースを振り返った。 「作戦やタイヤは悪くなかったと思いますが、相手のペースで走らされてしまった部分も大きいと思います。現状のSUBARU BRZ GT300では、あれ以上は速く走れないです。反省点としては、予選8番手からのスタートはやはり厳しかったかもしれません。予選の時に決勝で使ったセットアップが見つかっていたらと思います。やはり走り込みが不足していることが予選の結果につながっているんでしょう。どれだけを汗水を垂らしてコーナーで抜いても、ストレートで抜き返されてしまう。ドライバーはもちろん、チーム全員が悔しい思いをしています。この悔しさから抜け出すために、次戦に向けて考えていかなければなりません」次戦は、10月7日(土)と8日(日)に行なわれる第7戦「Chang SUPER GT RACE」。タイ・ブリーラムのチャーン・インターナショナルサーキットを舞台とする、シリーズ唯一の海外大会。昨年は惜しくもリタイアという結果に終わっているため、その雪辱を果たすべく、チーム一丸となって取り組んでいく。関連:【動画】 SUPER GT 第6戦 鈴鹿1000km 決勝ダイジェスト
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