SUPER GT 第6戦 鈴鹿1000kmの決勝レースが行われ、予選12位からスタートした#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は2位表彰台を獲得。シリーズランキングトップに浮上した。前日同様に厳しい暑さの中で、最後の鈴鹿1000㎞がスタート。クインタレッリがスタートドライバーを務めた#23 GT-Rは、同じようなウェイトハンディを背負ったランキング上位勢との争いの中で、じわじわとポジションを上げていった。
最初のピットインは29周終了時。このピット作業で、ランキングで競り合っている#37 LC500や#36 LC500もかわして暫定6位で第2スティントをスタートした。43周目、GT300クラスのマシンが最終コーナーでストップしたためセーフティカーが導入され、48周目にレース再開。前を走る#12 GT-Rと背後の#100 NSX-GTと、3台による4位争いを展開していた松田は、52周目のシケインで#100 NSX-GTと軽く接触し、コースを外れた間に#36 LC500に先行されてしまった。これで7番手に戻った#23 GT-Rだが、粘り強く60周まで周回を重ね、暫定3番手で第3スティントへと入っていった。ほとんどのマシンが第3スティントに入り順位が整理されると、#23 GT-Rは4番手に浮上。さらに64周目にはシケインでクインタレッリが豪快なオーバーテイクを披露し、レース中盤には表彰台圏内にポジションを進めた。この第3スティントでは上位陣に大きな順位変動はなく、クインタレッリは3位をキープした状態で89周目にピットイン。再び松田に交代した。暫定4位でレースに復帰したが、この時のピット作業で、他チームのマシンがピットに入ってくるタイミングと交錯してしまい、#23 GT-Rにドライブスルーペナルティが課せられることに。#23 GT-Rは108周目にペナルティを消化したが、今大会2度目のセーフティカーランを終えた直後、集団で走行しているタイミングでのペナルティ消化となったため、#23 GT-Rは12位まで下がることになった。ここから#23 GT-Rは猛追撃を開始。トップを走るマシンと同一周回の中では最後尾(12位)で108周目を終えたが、112周目には10番手へ、2周後には8番手へと順位を取り戻し、120周目に4度目のルーティーンピットに入ると、クインタレッリが第5スティントをスタートした。このスティントでもウェイトの重いマシンと激しいポジション争いを繰り返しながら、5番手まで順位を進めて144周目にピットイン。最終スティントは松田に託されることになった。最終スティントは暫定4位でコース復帰。松田は146周目の130Rで前を行く#1 LC500をかわし、同じ周回に上位のマシンがトラブルにより戦線離脱したため2位に上がった。トップを走るマシンとは18秒近い差が開いていたが、松田はこの差を一時11秒近くまで縮める攻めの走りを見せた。最終的に2位でチェッカーを受けた#23 GT-Rは、前戦・富士に続き2戦連続で表彰台を獲得。シリーズランキングでは18ポイントを加算しランキングトップに浮上した。ロニー・クインタレッリ (#23 ドライバー)「シーズン前から、体力的な部分も含めて鈴鹿1000kmに向けていろいろと準備してきたものが、しっかりと実を結んだと思います。僕も次生も、完璧な仕事ができました。ペナルティを受けたのは本当に残念ですが、リカバリーはできたと思います。昨年は1000kmの結末を、最後まで悪い流れとして引きずってしまいましたが、今年は表彰台に上がれましたし、次のタイ戦にもいい精神状態で臨めそうです」松田次生 (#23 ドライバー)「ドライバー2人、力を出し切りました。勝てたかもしれないレースですが、正直ここまで上がってこられるとは思っていませんでした。次のタイは、僕たちだけ燃料リストリクター制限がかかることになります。(同じランクのリストリクター制限がかかった)富士のレースの感触でいくと、去年ほどの負担にはならないと思いますが、他のクルマと比べれば不利な状況で戦うことに変わりはありません。でも、ここまでのいい流れを断ち切らないようにチーム一丸で戦っていけば、チャンピオンにつながると思います。残り2戦も頑張ります」鈴木豊 (ニスモ監督)「ランキングトップに立つことはできましたが、去年に続いて、あってはならないミスを犯してしまいました。しかし、そのミスを除けばドライバーもチームもよく戦ってくれましたし、ミシュランタイヤも非常に良く、全くペースが落ちませんでした。ランキングトップに立ったことで、タイは一番不利な条件で戦うことになります。もう一度チャンピオンに返り咲くためには、しっかり気を引き締めて臨みたいと思います」GT300クラス 決勝レースB-MAX NDDP GT-Rは14位完走に終わる長谷見昌弘監督率いるNDDP RACINGの#3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠)は、予選16位からスタートし序盤に高星が3位まで順位を上げる走りを見せ活躍が期待された。しかし接触やピット作業違反による2度のペナルティを受け、またタイヤバーストにも見舞われ、14位でレースを終えることとなった。#3 GT-Rのスタートドライバーは高星で、オープニングラップで2台をかわして14位に順位を上げると、9周目には入賞圏内となる10位へポジションアップ。さらに早めに最初のピットインを済ませる車両が現れ始めると、22周目には4位、25周目には3位まで順位を上げて26周でピットイン。ここで星野に交代した。星野は16位でコースに戻り、10位争いをしていた38周目に直前を走行していた車両がピットインをするために減速したところに接触。相手が動けなくなってしまったために、セーフティカー(SC)が導入された。レース再開後、星野のドライブが危険行為と判定され、ドライブスルーのペナルティが課せられた。さらに星野から高星に交代後の73周目に左フロントタイヤがバーストし、1周近くをスロー走行してピットへ戻って来たこともあり、これでトップから2周遅れとなり完全に勝負権を失うこととなった。また中盤のピットイン時のピット作業手順違反のために、2度目のドライブスルーペナルティを受けた。これで20位まで順位を落とした#3 GT-Rだったが、粘り強い走りを続け最終的には14位まで順位を回復してチェッカーを受けた。星野一樹 (#3 ドライバー)「(接触した相手とは)シケインで真後ろにつけていたので、相手がピットインするために減速した際に避けきれませんでした。相手にもチームにも申し訳ない気持ちでいっぱいです。その他にもタイヤバーストやピット作業のミスも重なるなど散々な内容になってしまいました。気持ちを切り替えて次のタイでは3年連続表彰台を獲得していますし頑張りたいと思います」高星明誠 (#3 ド...
全文を読む