SUPER GT第2戦の決勝レースが5月4日に行われ、#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は予選2位から500㎞レースを走り切り、4位フィニッシュを果たした。爽やかな五月晴れとなった決勝日。気温19℃、路面温度29℃というコンディションの午後2時17分、決勝レースはスタートした。今回は500kmレースのため、2回のピットインと2度のドライバー交代が義務づけられる。
#23 GT-Rはクインタレッリがスタートドライバーを務め、レーススタートからトップの#38 LC500に食らいついていったが、6周目のコカ・コーラコーナーで後方の#36 LC500にかわされ3番手に後退。さらに1台の先行を許し4番手で最初のスティントを戦うことになった。25周を過ぎてGT500クラスのマシンが次々にルーティーンのピットインを行うなか、#23 GT-Rは36周目にピットイン。給油とタイヤ交換、松田へのドライバー交代を済ませコースに復帰した。コースに戻った時点では3番手だったが、4番手のマシンが背後まで迫り、松田は交換したばかりの冷えたタイヤで必死に応戦するが、コカ・コーラコーナーで逆転。4番手で2スティント目が始まることになった。一時は6番手まで後退したが、ペナルティにより1台が順位を下げ、#23 GT-Rは61周目に5番手に浮上。さらに前方のマシンが接近戦でタイムを落としていく中で、ロスのない走りを続けていき、4番手の#1 LC500にテールトゥノーズの距離まで近づいた。このタイミングで#1 LC500がピットに戻ったため、#23 GT-Rは4番手にポジションアップ。さらにルーティーンピット作業のタイミングの違いもあり、#23 GT-Rはトップまでポジションを押し上げてから、76周目に2度目のピット作業へと向かった。ここでもミスのないピットワークでクインタレッリにドライバー交代した#23 GT-Rをコースへと送り出した。ピットアウト直後、松田のスティントでも激しいバトルを続けていた#1 LC500にかわされたが、80周目の1コーナーでクインタレッリは再びこれを捉えて4位にポジションアップ。その後は終盤までトップを走るマシンと変わらぬラップタイムを重ね、4位でチェッカーを受けた。松田次生 (#23 ドライバー)「大変なスティントでしたが、タイヤも最後まですごく粘ってくれました。自分の担当したスティントの後半は1号車との戦いで、何とか抜きたかったのですが難しかったです。ピットでチームが頑張ってくれて、前に出ることができて良かったです。開幕戦と比べて、チームが頑張ってくれたところやちょっとした積み重ねが今回の富士でうまく結果に表れました。次戦に向けてはポジティブなタイヤが見つかっているので楽しみにしていますし、レクサス勢に勝てるように、これからもプッシュし続けます」ロニー・クインタレッリ (#23 ドライバー)「レース序盤はタイヤのウォームアップが良くてトップのマシンに近づけていたのですが、その後相手のタイヤも温まってくるとポジションを守りきれませんでした。バトルをしすぎると後ろのマシンに追いつかれる心配もあったので、あまり無理はしませんでした。GT300のトラフィックに入った時には苦労しましたが、周りがクリアで自分のペースで走れた時にはラップタイムも良かったです。最後のスティントでは1号車とタフなバトルになりましたが、なんとか粘って4位を守れました。タフなレースの中で、皆の努力のおかげでこのポジションが獲れました。オートポリスではさらにいいパフォーマンスを出せると信じて、次のレースも頑張ります」鈴木豊 (ニスモ 監督)「厳しいレースの中で、ベストリザルトだと思います。ストレートスピードでレクサス勢のほうが速いなか、テクニカルな部分でドライバー2人が挽回してくれましたが、これがいまの目一杯。ですが、初戦に続き自分たちのベストをだせたと思いますし、4位のポイントを獲れたのは大きい。タイヤに関しても、セクター3が非常に速く、本来のミシュランタイヤさんの良さが出たレースでした。今まで開発してきた内容が結果としても出たので、次のオートポリスでは、ここよりもいい結果をファンの皆さんにお見せしたいと思います」[GT300クラス] B-MAX NDDP GT-Rが6位ゴール長谷見昌弘監督率いるNDDP RACINGの#3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠)は、予選11位からスタートし500kmのレースで6位まで順位を上げてゴール。5点を追加した。スタートを担当したのは高星で、最初の3周でそれぞれ1台ずつをかわして8位へポジションアップした。さらに11周目に7位、24周目に6位、27周目に5位まで順位を上げることに成功。30周を前にして最初のピット作業を行う車両が出始め、高星も33周でピットインして星野に交代した。星野は15位でコースへ復帰。そしてこちらもミスなく着実に周回を重ね、他の車両がピットインをする間に順位を上げて8位までポジションを回復した。さらに中盤の62周目には7位へ順位を上げて65周でピットイン。ここで再び高星に交代し、13位でコースへ。上位を走行する全車がルーティーンのピット作業を終えた81周で7位へ順位を上げた。さらに前を走行する車両にピタリとつけ、高星は離されることなく順位をキープして周回を重ねていく。終盤に1台が脱落し、6位でゴールした。星野一樹 (#3 ドライバー)「高星がスタートから頑張って順位を上げてくれました。僕のパートは硬めのタイヤで行ったこともありペースを上げることはできませんでしたが、ラップタイムを安定させるよう心がけ、ノーミスで交代することができました。6位という結果は現状の性能調整を考えると悪くないのですが、去年が優勝でしたから大喜びというわけではありません。苦しい条件ですが、一戦一戦ポイントを取ってシリーズを戦っていきます」高星明誠 (#3 ドライバー)「クルマの挙動は少しオーバー(ステア)気味だったのですが、それをコントロールしながらペースを保つように走りました。性能調整はきついですが、GT-Rのいいところをもっと探したいと思います。ポイントは取れましたが、シリーズを考えてもっと頑張ります」長谷見昌弘 (NDDP RACING 監督)「予選11位で性能調整を考えたら6位という結果は上等でしょう。今日は高星の走りが良かった。ラップタイムにばらつきがなくそろえていたし、GT500からの抜かれ方もうまかった。大したもんだと褒めたい内容でしたね。スタッフも去年から完璧な整備をしてくれていますが、今日のピット作業もノーミスでした。次のオートポリスも明るい材料が見えず苦しい展開が続くでしょうが、コツコツとポイントを重ねていくこと...


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