4月22日(土)、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキット国際レーシングコースにて、2017 全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ開幕戦の予選が行われた。2017シーズンは、「ビーマックス・レーシング・チーム」が新たにホンダ陣営に加わるとともに、2016年「GP2シリーズ」でチャピンオンを獲得したピエール・ガスリーが「チーム・ムゲン」に加入。5チーム8台の体制でシーズンを戦う。
鈴鹿サーキットは朝から好天に恵まれ、ノックアウト方式の予選が気温22℃、路面ドライの格好のコンディションのもと、午後2時から行われた。参加19台が14台に絞られるQ1で、ホンダ勢は3番手タイムをマークした#15ピエール・ガスリーを筆頭に6台がQ2に進出。Q2では、#16 山本尚貴(チーム・ムゲン)がチームメイトのガスリーをリードするなどして、上位8台がポールポジションを争うQ3に3台が進んだ。Q3では、山本尚貴はさらに1つポジションを上げ3番手グリッドを獲得。これに#10 塚越広大(リアル レーシング)が5番手、ピエール・ガスリーが8番手で続いた。19台がしのぎを削る開幕戦の決勝レースは、明日23日(日)の午後1時40分にスタート予定。35周203kmにわたるバトルが繰り広げられる。山本尚貴 (#16 チーム・ムゲン)週末を通してライバルが速かったので、今回は厳しいかなと思っていましたが、フリー走行から予選を通じて、上手くセッティングを合わせ込むことができました。とくに、Q3ではビックリするくらいクルマが良くなっていて、こうすればいいのかなという方向性が見えたことは、結果以上の収穫でした。今シーズンはガスリー選手と2台体制になりましたが、お互いに刺激しあうことで自分のレベルを上げることができますし、チームの士気が上がっていることを肌で感じています。明日の決勝ではいいスタートを決めて、さらに上位を狙いたいと思います。塚越広大 (#10 リアル レーシング)マシンについては、シーズンオフのあいだに悩んでいた問題もほぼ解消され、自分が攻めやすいものに仕上がりつつあります。この週末も、金曜の走行からマシンの良さが実感できていて、Q1で気持ちよく1コーナーに入っていったらミスしてスピンしてしまいました。それでもなんとかタイムが残せたので、Q2、そしてQ3まで進むことができました。結果的には5番手でしたが、前の4台との差はコンマ3秒と小さくないので、手放しで喜べる状況ではありません。決勝はとくに奇策はなく、セオリーどおりにしっかり戦って、順位を上げていきたいと思います。ピエール・ガスリー (#15 チーム・ムゲン)朝のフリー走行ではマシンのダウンフォースに問題を抱えていました。しかし、Q1に向けてマシンのセッティングを全面的に変えたことで、Q1では3番手という良い結果を出すことができました。Q2でもその流れが続きましたが、Q3のアタックではセクター2とセクター3でリヤを滑らせてしまい、コンマ7秒はロスしてしまったので、この8位という結果はとても残念です。アタックの前にどのようにタイヤを温めていくかというのが、今後の課題です。明日の決勝は、とにかくスタートが重要になるので、オープニングラップで可能なかぎりポジションを上げていきたいと思います。そのためにも、今晩はよく眠って、明日は速く走ることに集中します。佐伯昌浩 (ホンダ スーパーフォーミュラ プロジェクトリーダー)予選タイムを見る限りは例年と同様、ライバルとのエンジン性能差はほとんどなく、シーズン前半戦はこのまま激戦が続くと考えられます。 そんな中で、鈴鹿を得意としている山本選手のポールポジションを期待していましたが、コンマ1秒に満たない僅差で3位に終わったのは本当に惜しかったです。また、5位の塚越選手は、昨年から調子が上がっていて、それが今年も続いていることを実感しています。ガスリー選手には驚かされました。この激戦のスーパーフォーミュラで、ルーキーで唯一Q3に進んだことに、彼の高いポテンシャルを感じています。 残念ながら予選では僅差でポールポジションを逃しましたが、決勝ではスタートを確実に決め、着実なレース運びで表彰台の頂点を狙っていきます。関連:スーパーフォーミュラ 開幕戦 鈴鹿 予選:中嶋一貴がポールポジション
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