スペイングランプリ金曜プラクティスでは、マクラーレンが堅実な週末の滑り出しを見せた。ランド・ノリスがFP1でトップ、オスカー・ピアストリがFP2で最速タイムを記録した。しかし、マックス・フェルスタッペンやジョージ・ラッセルも好位置につけており、「パパイヤ軍団」には厳しい戦いが待っているかもしれない。
データが示すのは、マクラーレンのレースペースが依然として群を抜いているという事実だ。特にストレートでの速度に加え、全体的なコーナリングでも優位を保っており、パッケージとしての完成度は高い。ただし、予選モードではフェルスタッペンが僅差に迫っており、理想ラップでは差が縮まる傾向も見られる。さらにメルセデスも短距離の速さで存在感を見せており、土曜のタイムアタックは混戦になる可能性が高い。マクラーレンは“倒すべきチーム”であり続けているが、周囲の挑戦は着実に迫ってきている。マクラーレンは依然として“倒すべきチーム”タイムシートを見る限り、選手権をリードするマクラーレンは、バルセロナ-カタルーニャ・サーキットでの第9戦初日でも好調を維持しているようだ。ノリスはFP1でフェルスタッペンにコンマ3秒差をつけ、ピアストリもFP2でラッセルにほぼ同じ差をつけている。データもこれを裏付けており、特にレースペースにおいて、ウォーキング拠点のチームはライバルに対して優位を保っている。レッドブルはその領域で0.15秒遅れており、フェラーリとメルセデスはさらに離れている。MCL39の強みを細かく見ると、ストレートでの速さが特に際立っている。また、いくつかの例外を除けば、あらゆるコーナータイプでも他チームより速さを示している。例えばフェラーリは低速コーナーで優れており、レッドブルとメルセデスは高速コーナーでわずかに上回る場面もある。それでもピアストリは慢心を戒めており、FP2後にこう語っている。「今日は上がったり下がったりの1日だったけど、最後が良かったのはポジティブだと思う。ただ、ライバルたちも速いと思う。フェルスタッペンは一日中速さを見せていたし、フェラーリもいた。メルセデスも最後に浮上してきたから、明日はタイトな戦いになるはずだ。まだやるべきことがいくつか残っている」予選で注目すべきはフェルスタッペンフェルスタッペンに話を移すと、土曜の予選は一層見応えのある展開になりそうだ。マクラーレンがレースペースで優位に立つ一方、予選モードではフェルスタッペンとの間に大きな差はない。両者の差は非常に小さく、理想ラップ(Ideal Lap)分析では、ピアストリとの差がわずかに縮まる傾向すら示されている。過去3年連続でスペイングランプリを制している世界王者のフェルスタッペンは、金曜の走行後、他の週末に比べてポジティブな感触があったと述べた。「ここに来るのはいつも楽しい。このサーキットは走っていて気持ちいいし、気温も高くてタイヤに厳しいけど、悪くない金曜日だった。もっとひどい金曜もあったからね。クルマには少し満足できたし、まだ理想の状態ではないけど、これまでよりは確実にポジティブだった」メルセデスはまだ課題を抱えるチーム選手権で2位につけるメルセデスだが、イモラとモナコでの苦戦を経て、バルセロナでの挽回が求められている。FP2ではラッセルが一時トップタイムを記録し、最終的には2番手でセッションを終えた。チームメイトのキミ・アントネッリも6番手に入り、復調の兆しを見せた。しかしラッセルはその後、予選ペースは良好でもロングランでは課題があると認めた。「予選シミュレーションではまずまずだった。最近の厳しいレースのあとで、再び良い位置に戻れたのは嬉しい。ただ、ロングランのペースはあまり良くなくて、そこを改善するのがここ最近の目標なんだ」データによると、メルセデスは予選シミュレーションでは3番手だが、レースペースではマクラーレンから0.41秒遅れの4番手に位置している。フェラーリはまだ本来の速さに届かずロングランペースではフェラーリがメルセデスをわずかに上回り3番手につけているが、予選・決勝ともにマクラーレンには0.3秒近く遅れている。FP1ではルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールがそれぞれ3位と4位に入ったものの、FP2ではルクレールが5位、ハミルトンは11位に後退。7度の世界王者は、「とても満足できない」一日だったと振り返った。