F1シンガポールGPはF1カレンダーの定番であり、ナイトレースとしては珍しいものではないが、グランプリカレンダーの中でもますます人気の高いレースの一つとなってきている。そのため、チームは特別なカラーリングを施したマシンでイベントに参加するのが習慣になりつつあり、また複数のドライバーが今週末のために特別なデザインのヘルメットを着用する。
ランド・ノリスは、シンガポールの照明の下ではいつもとは全く異なるデザインのヘルメットを着用する。マクラーレンのチームメイトであるオスカー・ピアストリも同様だ。RBの2人も今週末は新しいデザインのヘルメットを着用する。アレクサンダー・アルボン、ニコ・ヒュルケンベルグ、周冠宇も同様だ。ランド・ノリス(マクラーレン)ノリスとピアストリは、ヘルメットのデザインがどちらも鮮やかな黄色なので、一見しただけでは見分けがつきにくい。しかし、今週末はノリスが「リキッドカーボン」のような奇抜なデザインのヘルメットを着用するため、2人の違いを見分けやすくなるはずだ。このヘルメットは、誰かがバーナーでヘルメットの塗装を溶かしたかのように見える。これは、彼のブランド「Quadrant」とのタイアップで制作されたもので、暗闇で光るグローインザダーク効果も備えている。オスカー・ピアストリ(マクラレーレン)マクラーレンのチームメイトに負けじと、ピアストリも今週末は特別なヘルメットをかぶって走る。マリーナ・ベイ・ストリート・サーキットに並ぶ明るい照明は、きらめきや輝きを引き出すのに最適であり、多くのドライバーが長年にわたってさまざまなヘルメットデザインでその利点を活かしてきた。ドライバーが「ダイヤモンド効果」と表現したデザインは、照明を反映し、マリーナ・ベイでチームメイトが目指す暗めのルックから際立つことを意図したものだ。アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)シンガポールGPがカレンダー上でタイに最も近いレースであることから、アルボンは今週末、この印象的なヘルメットデザインでタイの伝統を祝う。タイ人アーティストのGongkanがデザインしたこのヘルメットは、ドライバーのスポンサーであるタイのワイナリー、Monsoon Valleyとのコラボレーション企画で、参加者が投票で選んだデザインである。おなじみのライトブルーを基調に、仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教など、さまざまな文化の神話に登場する蛇の姿をした神「ナーガ」の目を引く画像がデザインされている。角田裕毅(RB)2024年シーズン最後のアジアグランプリを記念して、日本人ドライバーの角田裕毅選手は、アジアで最も有名な神話上の生き物である龍をあしらった魅力的なヘルメットデザインで祝う。白を基調としたカラーリングに、龍のモチーフが際立っている。龍の口は角田の口の位置にもあたるが、これは時折見られるラジオでの過激な発言を視覚的に表現したものなのかもしれないし、そうでないのかもしれない。ダニエル・リカルド(RB)ダニエル・リカルドは、かなり長い間、炎をモチーフにしたヘルメットで走っている。これは、多才なベテランドライバーである彼がF1で10年以上にわたって使用してきた数多くのテーマのひとつだ。今週末、リカルドはライバルの多くと同じように、照明の下でヘルメットをより際立たせるために、デザインにきらめく輝きを加えている。ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)ピアストリやリカルドと同様に、ニコ・ヒュルケンベルグも同じアプローチを採用することにした。彼はヘルメットのデザインに魅力的なきらめき効果を加え、いつものデザインの蛍光イエローとのコントラストをうまく表現している。このきらめくような外観はシンガポールだけでなく、ラスベガス、カタール、アブダビのナイトレースでも使用される予定だ。周冠宇(ザウバー)中国出身のF1ドライバーとして初めてグランプリに出場し、ポイントを獲得し、中国グランプリでレースをしただけでなく、周冠宇は今年初めに「猫のパパ」になるという最大の功績を残した。おそらくアジアでの最後のグランプリとなるであろう今回のレースで、ザウバーのドライバーである周冠宇は、自身の人生で最も大切な家族の一員である愛らしい猫のスウィートコーンを称える。