F1サウジアラビアGPを開催するジェッダ・コーニュシュ・サーキットは、ドライバーからの批判に対応し、2023年の3回目のグランプリ開催にむけてさらなる修正が加えた。2022年のレースにむけてジェッダ・コーニッシュ・サーキットには変更が加えられたが、特に高速スイープの視界を改善に関しては、1回目と2回目のイベントの間に4か月未満のインターバルしかなかったことから、変更点は限られていた。
これらはF1ドライバーからの苦情に繋がり、レッドブルのセルジオ・ペレスは「カレンダーで最も危険な場所」と呼び、フェラーリのカルロス・サインツは変更が「マージナル、非常に小さい、ごくわずか、これまでで最小の変更」と表現した。予選でターン9~10のS字で高速クラッシュを喫したミック・シューマッハもさらなる変更を求めた。ハースF1チームは、シューマッハの車をレースに向けて修理しないことを決定した。2023年の変更は、F1ドライバー、FIA(国際自動車連盟)、F1との協議の後に行われた。サウジ・モータースポーツ・カンパニーによると、これは「よりスムーズで安全な、さらにエキサイティングなレースを提供するために、今年初めに新しいF1カーが導入された後にもたらされた新しい推奨事項に沿って、サーキットの特定のセクションでドライバーの視界をさらに改善し、さまざまな縁石を作り直すことを目的としている」と説明した。ラップタイムに関して最も重要な変更は、ターン22とターン23のS字だ。フェンスが移動され、面取りされた縁石が追加されたおかげで引き締まった。このセクションで時速約50km、車を減速することを目標としている。車線を逸脱した場合にドライバーに警告するために公道で使用されているものと同様の接着剤である「ランブル ライン」と呼ばれるものが、複数のコーナーに追加されている。これらは F1マシンに振動を与え、トラクションを要し、ターン 3、14、19、20、21 に追加されている。ターン 4、8、10、11、17、23 では、スチール製の縁石も、より寛容な面取りされた縁石に置き換えられた。これには、縁石をオーバーランして車のコントロールを失ってウォールに激突したミック・シューマッハのクラッシュ現場が含まれている。高速のターン14の右側のスイープも変更され、内側のフェンスの壁が 7.5 メートル後方に移動され、視界が改善された。同様の変更が左コーナーのターン20でも行われ、内側の壁が 5 メートル後方に移動した。また、サーキットの端を示す白線とウォールの間にランブルラインが追加されている。右コーナーのターン8と左コーナーのターン10のフェンスの壁も変更され、視認性が向上した。サウジ・モータースポーツ・カンパニーの最高経営責任者であるマーティン・ウィテカーは、「ジェッダ・コーニッシュ・サーキットの進化は急速に進んでおり、FIA、F1、ドライバーとの前向きな協議の結果、これらのさらなる調整を我々の壮大なトラックに追加できることに興奮している」と語った。「ここジッダでの過去2回のレースは、JCCが世界最速で最もエキサイティングなストリートサーキットであることをすでに確認しており、これらの新しい開発は、来年3月にF1が我々の街に戻ってくるときにファンが期待できるスペクタクルを追加するだけだ」「どんなサーキットでも、レースをしている人々から耳を傾けて学び、彼らのフィードバックを活かして、常に成長し、改善することが不可欠だ」「これらの変更は、より速く、よりエキサイティングで、そして、決定的に安全なレースにつながると確信しており、2023年に世界最高のドライバーが再びライトの下で戦うのを見るのが待ちきれない」